第5回中国国際輸入博覧会(CIIE2022)が11月5日から10日まで上海市で開催される。商務部(省)のデータによれば、過去4回の輸入博での意向成約額は累計2700億ドル(1ドルは約147.6円)を超えており、対中投資を持続的に拡大しようとする外資系企業の姿勢がはっきりうかがえる。
日本の大手ガラスメーカーのAGC株式会社の上田敏裕執行役員(AGCグループ中国総代表)は輸入博の古い友人だ。2018年の第1回以来、AGCと上田氏は毎回欠かさず参加してきた。AGCは今年、「カーボンニュートラル」を主軸に、「青い星を守るAGCの革新的材料」というテーマをめぐり、世界トップレベルの材料製品とイノベーション成果を計40点近く展示する。上田氏は、「当社は材料の力を用いて、電気自動車(EV)及び中国が提唱する新インフラ整備の分野で、発展をサポートしていく。短期的に見れば、中国経済は新型コロナウイルス感染症の影響を受けるだろうが、長期的に見れば、中国市場には引き続き大きな魅力がある」と述べた。
今回の輸入博の注目点として、世界トップ15の大手製薬会社が初めてすべて出そろうことが挙げられる。
輸入博の開幕に先立ち、スイスの製薬会社のエフ・ホフマン・ラ・ロシュは中国へ約2億5千万元(1元は約20.2円)の追加投資を行ない、これにより過去3年間近くの対中投資は累計14億元を超えた。注目すべきなのは、ロシュ上海イノベーションセンター(RICS)がロシュ中国イノベーションセンター(CICoR)へ正式に格上げされ、新薬の研究と早期開発の独立した決定権を持つようになり、中国と世界の患者のための新薬の持続的開発が可能になったことだ。
世界トップクラスの製薬会社のアストラゼネカの王磊グローバル執行副総裁(国際業務・中国総裁)は、「アストラゼネカは今年、4種類のオリジナル新薬を出展するほか、輸入博の中で重量級の投資と展開を発表する予定だ」と述べた。
輸入博の4.1館にある技術装備展示エリアは、一部のハイレベルな「大物」の主戦場だ。米ビルテクノロジー企業のジョンソンコントロールズの中国現地サプライチェーンチームは暖房・換気・空調(HVAC)システムを含む複数の分野で、中国企業のニーズに合わせたオーダーメイドの製品とソリューションをいつでも提供することができる。同じく米国から出展する産業オートメーション企業のロックウェル・オートメーションも中国市場における「ダブルカーボン」のチャンスに注目する。
ロックウェル中国エリアの石安総裁は、「当社は中国が現代化の新たな道のりに前進するチャンスをとらえ、中国の現代的産業システムと製造強国の建設のために当社の力を貢献していきたい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年11月3日