中国は自動車部品の輸出大国だが、完成車ではまだ輸出大国になれていない。EV時代の到来は中国にチャンスを与えた。政策の支援を受け、中国メーカーが巨額を投じている。比亜迪、蔚来、長城などのブランドが海外市場で頭角を現し、伝統的な自動車メーカーと新たな競争を展開している。シュミット自動車研究会社の創業者であるマティアス・シュミット氏は、「中国メーカーは多くの西側の競争者よりも早くEVの生産量を拡大した。彼らはすでに規模を形成しており、西側市場への輸出を模索している。彼らは現地市場で大量の技術と能力を蓄積し、西側(メーカー)は遅れている」と述べた。
ハリソンさんは購入した極星車について、「製品が良ければ原産地はあまり気にしない」と述べた。サンフランシスコのテック企業経営者のスニル・パウロさんは、「極星は操縦性が優れ、航続距離も十分だ」と述べた。
消費者は、有名な西側ブランドも中国でEVを生産し、西側に逆輸入していることに驚かされている。BMWは中国であるEVを生産してから、欧州やその他の国に輸出している。テスラはすでに上海の工場から欧州に数千台を輸出している。また中国EVメーカーも海外に目を向けている。蔚来汽車はオランダ、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーでセダンを販売しており、2025年に米国市場への進出を予定している。比亜迪は、数十カ国でEVとEVバスを販売しており、現地の従業員により市場への理解を深めていると発表した。
中国ブランドの西側市場進出は緊張を引き起こしている。極星は保護主義を回避するため、2024年よりサウスカロライナ州のボルボ傘下の工場で新型車を生産すると発表した。米国人消費者のミッチェル・フォスターさんは、極星を購入した理由の一つは、テスラよりも発売がスムーズだったからだと話す。「私は米国車が好きだが、選択肢は一つだけではない」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年11月28日