世界銀行のマルパス総裁は10日、今年の世界経済は全体的に疲弊するが中国は例外で、中国の今年のGDP(国内総生産)成長率は5%を上回ると予想した。
マルパス氏は当日、IMF・世銀2023年春季会合のオンライン記者会見で、「中国の感染対策最適化調整は中国、ひいては世界の経済成長の見通しの改善を促す。中国は民間投資が力強く、金融政策にはカウンターシクリカル(逆周期)の調節の余地が残されている。また政府は常にサービス業、特に医療・ヘルスケア及び観光業の成長を奨励している」と述べた。
世銀は3月末に発表した東アジア・太平洋地域経済情勢報告書の中で、今年の中国の経済成長率の予想を1月の4.3%を大きく上回る5.1%に引き上げた。
マルパス氏は、「中国以外の発展途上国の今年の経済成長率は、昨年の4.1%から3.1%前後に低下する見込みだ。また多くの発展途上国は今後数年に渡り低成長を維持する。これは財政面の圧力と債務の挑戦を激化させる」と述べた。
マルパス氏によると、世銀は今年の世界経済成長率の予想を3.1%から2%に引き下げた。米国の経済成長率については昨年の2.1%から1.2%に低下すると見ている。
マルパス氏は、「原油価格の高騰、欧米の銀行の混乱、物価高などが依然として、下半期の世界経済成長の下押し圧力になる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月12日