中国人民銀行と国家統計局 「中国がデフレのリスクに直面か」という懸念を払拭

中国網日本語版  |  2023-05-17

中国人民銀行と国家統計局 「中国がデフレのリスクに直面か」という懸念を払拭。国家統計局の付凌暉報道官は16日の会見で、現在の中国経済にデフレは存在していないと明言した…

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発信時間:2023-05-17 14:33:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 2大権威経済部門の中国人民銀行と国家統計局は15、16日に次々と声を上げ、「中国がデフレのリスクに直面か」という懸念をさらに払拭した。

 国家統計局の付凌暉報道官は16日の会見で、「現在の中国経済にデフレは存在せず、次の段階でもデフレが生じることはない」と明言した。中国人民銀行も前日の報告の中で、「現在の中国経済にデフレは生じておらず、長期デフレの基礎も存在しない」と表明した。

 付氏は現在の持続的な物価安の原因について、次のように分析した。(1)食品価格の低下(鮮菜と交通・通信料金の4月の低下がCPIを最も大きく引き下げた)。(2)世界のエネルギー価格が全体的に低下に向かった。(3)4月の自動車などの消費財の値下げセールの影響。(4)前年同期の高い基準値との比較によるもの。

 各国のCPIの計算においては、変動幅が大きいエネルギーと食品を除き、コアCPIを導き出すことが多い。付氏も16日の会見で、「価格全体の状態を見るべきだが、より重要なのはコアCPIだ。4月の中国のコアCPIは0.7%上昇で、3月と同じ伸びだった。現在の中国の低めの物価上昇率は段階的なもので、内需拡大政策の奏効、経済活況度の向上、雇用の漸次的な改善、所得増、消費マインドの強化が、CPI伸び率を合理的な水準に戻す」と述べた。

 中国人民銀行も15日に、2022年以降に主要先進経済体が数十年に一度の物価高を迎えたが、中国の物価上昇率は緩やかだったと指摘した。過去1年・5年・10年のCPI上昇率はいずれも2%前後。今世紀にCPI上昇率が0%を数回割り込んだが、これはマクロ経済運行の全体的な流れに顕著な影響を及ぼさなかった。中国人民銀行は、全体的に見ると、経済が正常な成長の流れを保てば、CPIの段階的な低下の影響は過大評価すべきではないとの見方を示した。

 中国経済はコロナ後の今年の第1四半期に力強い回復を開始し、前年同期比の経済成長率が予想を上回る4.5%にのぼり世界主要経済国をリードし、引き続き世界経済成長をけん引する主な原動力になった。中国経済が安定しつつ好転し、顕著な強靭性を示していることから、国際機関は中国経済成長の予想値を続々と上方修正している。JPモルガンは4月、今年の中国経済成長率の予想値を6%から6.4%に引き上げ、直近の四半期のデータは中国経済がさらに成長することを示したと称した。シティバンクは今年の中国経済成長率の予想値を5.7%から6.1%に引き上げ、中国経済は「消費及びサービス業のけん引によりコロナ後の回復の軌道に順調に乗った」とした。UBSも「消費と不動産の力強い回復を受け、今年第1四半期の経済回復が予想より順調だった」ことを理由に、今年の中国経済成長率の予想値を5.4%から5.7%に引き上げた。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年5月17日

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