スペインメディア『エル・パイス』は6月1日にウェブサイトで、中国のバッテリー研究開発に対する投資が欧州の電気自動車(EV)の発展を促進するとの見方を示した。
報道によると、中国の資金は欧州のグリーン交通を促進する見通しだ。2022年に欧州で販売された自動車のうち5分の1以上はEVで、欧州は中国に次ぐ第二のEV市場となった。これはフォルクスワーゲン、BMW、ステランティスなどの欧州ブランドに製品を供給する中国のバッテリーメーカーにも、魅力的な新しい機会を提供している。中国市場をリードする寧徳時代新能源科技股份有限公司とその同業他社に対して過度に依存することは、リスクになるかもしれない。しかし、欧州のバッテリーメーカーがまだ少ないため、世界の企業はそこから失うよりも得るものの方が多いだろう。
また、寧徳時代、蜂巣能源、遠景動力、億緯鋰能などの中国メーカーは、欧州のサプライチェーンを揺り動かしているという。米ロジウム・グループによると、中国のバッテリーメーカーは2022年だけで世界投資を4倍増やし、その総額は142億ユーロだった。中国の欧州におけるグリーンフィールド投資は45億ユーロで、M&A(合併・買収)を初めて上回った。バッテリーメーカーに限らず、リチウム電池コア材料の一つである負極材の生産を主要事業とする上海璞泰来新能源科技有限公司などのサプライヤーも、欧州に目を向けている。
中国企業の相次ぐ参入は、立ち上がったばかりの欧州電池産業を変える見通しだ。中国の新規参入企業はコストをコントロールできる。英ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンスのデータによると、中国製の積層電池は今年4月の価格が欧州製に比べて4分の1以上安かったという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月25日
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