ある電気自動車(EV)が先ほどラインオフし、中国の新エネ車生産台数が累計で2000万台を突破した。専門家は、これは中国の新エネ車が産業化及び市場化を踏まえた上で、規模化及びグローバル化の高品質発展の新段階に突入したことの象徴と見ている。
技術イノベーションは産業発展のコアコンピタンスだ。
中国の新エネ車は近年、中核技術のブレイクスルーを続けている。例えば量産型動力電池の単体のエネルギー密度が1キログラムあたり300Whにのぼり、世界トップレベルとなっている。新型グループテクノロジー、高ニッケル・コバルトフリー電池などの応用を実現した。駆動モーターのピーク時の出力密度が1キログラムあたり4.8kWを超え、最高回転速度が1万6000回毎分に達した。EVの100キロメートルあたり平均電力消費量が12.35kWhに減少した。
付炳鋒氏は、「中国はすでに三電(電池、電機、電子制御)技術分野で徐々に競争の優位性を形成している。このほど、消費の潜在力の引き出し、産業関連能力の建設の強化などの政策が集中的に打ち出されたが、これは市場のマインドをさらに安定させ、産業の高品質発展を促す」と述べた。
当然ながら、中国の新エネ車産業には依然として、基幹中核技術の供給が不足し、サポート能力の向上が待たれるといった問題が残されている。
中国汽車工業協会の李邵華副秘書長は、「自動車用半導体、応用ソフトウェア、OSなどの各分野の同時進行モデルが、産業モデル転換・高度化の鍵だ。メインエンジンメーカー、ソフトウェア企業、科学研究機関などは共通技術プラットフォームを共同建設・共有し、サプライチェーンの安定性と競争力を高めるべきだ」と述べた。
工業・情報化部の辛国斌副部長は、「工業・情報化部は、中国企業が各国企業と新型電池や自動運転などの分野で技術協力を行い、技術イノベーションによりブランドの生命力を高めることを支持する。企業が製品の全ライフサイクルのサービスの理念を樹立し、デジタル化・ネットワーク化能力建設を強化し、優良サービスによりブランドの親和力を高めるよう導く」と指摘した。
また専門家によると、中国の新エネ車産業は現在も、リチウム、ニッケル、コバルトなどの原材料の輸入に依存しており、急成長中にも余剰生産能力や構造問題などのリスクにも注意が必要だ。長期を見据え、弱点を補強し、良好な業界秩序を保ち、長期的かつ安定的な産業発展を目指すべきだという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月14日