財政部、国家税務総局、国家発展改革委員会、中国証券監督管理委員会などの部門はこのほど、資本市場の健全な発展を支える包括的税優遇策を発表した。

　財政部の責任者によると、これには次の5つの具体的な内容が含まれる。

　（一）内陸部と香港資本市場の双方向開放と健全な発展を促進する。内陸部の個人投資家が滬港通や深港通を通じ香港証券取引所上場銘柄に投資し取得した譲渡差益、及びファンド相互認証を通じ香港ファンドを購入し取得した譲渡差益については、個人所得税を暫時免除する。

　（二）物品先物市場の対外開放を支えるため、海外個人投資家が国務院が対外開放を批准する国内の原油などの物品先物品種に投資し取得した所得について、個人所得税を暫時免除する。国務院が対外開放を批准する物品先物品種の保税決済業務について、増値税を暫時免除する。

　（三）イノベーション駆動発展戦略の実施を支えるため、個人投資家が譲渡した、もしくは保有するイノベーション企業の預託証券について、個人所得税の優遇を与える。公募証券投資ファンド管理人がファンド運営中にイノベーション企業の預託証券を譲渡し取得した差益について、増値税を暫時免除する。

　（四）ベンチャーキャピタル企業の発展を支えるため、ベンチャーキャピタル企業が単一投資ファンド計算もしくはベンチャーキャピタル企業年間所得全体計算という2つの方法の1つを選択し、その個人パートナーがベンチャーキャピタル企業から得た所得を個人所得税として計上・納付することを認める。

　（五）企業の革新的な発展を支えるため、上場企業のストック・インセンティブを総合所得に算入せず、その全額について単独で総合所得税率表を適用して個人所得税を計上・納付できるようにする。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年8月23日