ベバストグループは自動車サンルーフの世界市場におけるリーダーだ。ベバスト取締役会会長のエンゲルマン氏が取材に応じた。10日付独紙「ハンデルスブラット」が伝えた。

　記者：ミュンヘンモーターショーでは、中国メーカーの数が過去最多だった。中国メーカーがドイツメーカーに勝っている点はどこにあるのか。

　エンゲルマン氏：彼らは原材料から加工、バッテリー、自動車生産に至る、持続的に稼働するバリューチェーンを持っている。彼らはデジタル化の面でも強い。中国人は情報技術に非常に精通しており、携帯電話を車内に持ち込むことに慣れている。彼らの生活は携帯電話にあり、それによってチャットし、買い物をし、さらには納税手続きを行う。

　記者：欧州メーカーはこれらの機能を提供しないのか。

　エンゲルマン氏：欧米人はそれらの必要性、もしくは中国人ドライバーの設計上の好みを深く認識していない。これは彼らが現在もほとんどこれらの機能を自動車に統合していない理由だ。中国は現在、欧州のサプライヤーとデザイナーの協力を受け自社の自動車を製造している。欧州ブランドは急に、中国のEV業界でほとんど注目されないようになった。また中国は非常に優れた製造業を持つ。当社の中国工場はグループで効率が最も高い工場の一つだ。

　記者：中国人オーナーのデザイン面の需要は西側市場とどう異なるか。

　エンゲルマン氏：多くの中国人にとって、サンルーフは彼らの自動車の一部分に過ぎず、装飾の効果を発揮しようとする。彼らは車内で一つの世界を体験しようとし、インテリアとルーフが輝くことを願っている。中国人は欧州人よりカラフルなモノを好む。ピンク色、紫色、柔和なパステルカラーなどだ。ボタンを押すと、人工の星空が表示される。当社にとって、これらの部品の遊び心は中国人消費者に対して非常に重要だ。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年9月12日