国際通貨基金(IMF)のゴピナート筆頭副専務理事はこのほど、昨年に世界各国で実施された貿易制限措置は約3000件で、2019年の3倍にのぼったと述べた。世界経済が西側と東側の2大陣営に分かれた場合、世界のGDPは2.5−7%減少する可能性があるという。関連する事実は再び国際社会に向け、一部の国が安全を口実とし「デカップリング・チェーン寸断」に力を入れ、「脱リスク」の旗印を掲げながら貿易制限を行い、世界経済の最大のリスクになっていると警鐘を鳴らした。
経済グローバル化の時代における各国は相互依存の、互いに融合する利益共同体だ。世界のリスクは高度に連動し、いかなる国もその影響を逃れることはできず、また単独で世界的な問題を解消することもできない。特に世界経済が近年、新型コロナなどの衝撃を受ける中、国際社会にとっては開放と包摂、協力とウィンウィンこそが唯一の正しい選択だ。協力を強化することで初めて、世界的な各種挑戦により良く対応できる。
ところが近年、一部の国と一部の政治家は世界発展の大局を無視し、冷戦思考を持ち、自身の覇権と政治の私利を守るため衝突をそそのかし、国際社会で対立を引き起こし他国を中傷・攻撃している。彼らは経済・貿易問題を政治・武器・安全問題とし、産業界と企業間の正常な投資経営活動を妨害している。世界2位のエコノミーで社会主義制度を敷く中国は特に、彼らの主な標的になっている。この過程において、世界的な資源配置が歪められ、各国の発展の自信が大ダメージを受け、各国の人々及び企業の利益が損なわれ、世界経済の回復が強く妨害されている。
一部の国及び一部の政治家の覇権・覇道・いじめ行為は世界のリスクをまったく下げないばかりか、世界経済を危機の境地に陥れる、世界経済の最大の災いの元、最大の破壊者であることが事実によって証明されている。覇権・覇道・いじめ行為の横行を放任すれば、世界から勝者が失われ、各国が深い害を被る。国際社会は一致団結し、保護主義に決して譲歩せず、一国主義に決して頭を下げず、自由貿易を守る統一戦線を作り、「デカップリング・チェーン寸断」に共に反対し、経済グローバル化の健全な発展を共に促し、世界経済の真の「脱リスク」を実現するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年12月15日