ここ数年、韓国の消費者の間で、グルメだけでなく、中国の電子製品、小型家電、化粧品の人気もますます高まっている。
マーラータン+タンフールー ソウルの街角に漂う中国グルメの美味しそうな香り
麻辣燙(マーラータン、ピリ辛風味の煮込み料理)とサンザシなどを飴がけにした糖葫蘆(タンフールー)が組み合わさって、ついに「マーラータンフールー」が登場した。実はこれは新しい流行語ではなく、最近の韓国における中国グルメ大流行の縮図だ。中国グルメを愛する韓国の消費者が、辛いマーラータンを食べてからタンフールーで辛さを和らげる様子を象徴する食べ方だ。
韓国公正取引委員会が発表したデータによると、韓国のタンフールーのトップ企業は店舗数が2023年には前年の約11倍の約420店に達した。タンフールー関連の店はソウルの人が集まる明洞(ミョンドン)エリア、弘大(ホンデ)エリア、梨泰院(イテウォン)エリアなどあちこちで見かける。このような中国発の軽食が、韓国の軽食市場を急速に「征服」しつつあり、「光のような速さ」で人気を集めている。
これだけでなく、ザリガニも人気韓国映画「犯罪都市(The Outlaws)」に登場したことから韓国で一躍人気メニューになった。報道によれば、韓国のデリバリーアプリには多くのザリガニレストランが登場しているという。また、韓国国内の飲食業の論評によれば、炸醤麺(ジャージャン麺)、辣海鮮麺(シーフード入り辛味麺)、糖酢肉(酢豚)などの伝統的な中華メニューと、羊肉の串焼き、マーラータン、ザリガニなどの新しい中華メニューの間でますます熾烈な競争が繰り広げられている。
携帯電話・小型家電・化粧品 韓国の若者に中国製品が人気
ここ数年、中国の各種電気製品も韓国で非常に人気が高い。韓国紙「中央日報」の先の報道によると、ソウルの中堅企業で働く金鎮日(音訳)さんは、これまでずっと韓国ブランドの携帯電話を使用していたが、友人の強いすすめで中国ブランドに乗り換えた。周りの友人たちは口をそろえて「この電話はコストパフォーマンスがいい」と高く評価しているという。
報道によると、韓国の20-39歳の消費者による中国製品・文化の消費規模が拡大し続け、キックボードのほか、空気清浄機や加湿器、自動調理ポットといった小型家電製品の人気が日増しに高まっている。韓国の消費者にとって、「中国製」はもはや「安物」のシンボルではない。
同時に、中国製化粧品も韓国市場で急速に発展している。データによれば、2023年1-8月に、中国製化粧品の対韓国輸出額は前年同期比で約190%増加したという。
「科目三」ダンスとテレビドラマ 中国文化が韓国で大人気
ダンス「科目三」のオンラインレッスンの様子(SNSのスクリーンショット)。
最近、中国広西壮(チワン)族自治区で誕生した中毒性のあるダンス「科目三」が世界のSNSを席巻。韓国も例外ではなく、中学生の踊る動画がネットで急速にバズっている。現代のトレンドとアートの息吹に満ちた弘大エリアの街角には、中国ムード濃厚な歌声や音楽が絶えず流れている。また韓国のダンスブロガーによる動画のオンラインレッスンもあり、ネットユーザーの間で人気だ。
これと同時に、韓国の若者層の間で中国のテレビドラマに対する関心がますます高まっている。中国語の番組を放送する中華電視台が以前に人気中国ドラマ「琅琊榜」を放送したところ、ソウル地区で最高視聴率1.8%を記録し(韓国全国は0.8%)、大ヒットとなった。
ここ数年は、「隠秘的角落(The Bad Kids)」、「延禧攻略(瓔珞~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~)」、「親愛的、熱愛的(Go Go Squid !)」などのドラマも韓国の主流テレビ局のMBCやKBCで放送され、「歩歩驚心(宮廷女官 若曦)」、「太子妃昇職記(太子妃 狂想曲〈ラプソディ〉)」などの人気シリーズは相次いで韓国版にリメイクされた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年12月29日