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japanese.china.org.cn |15. 01. 2024 |
中心都市がメガロポリスの発展を牽引:中国都市総合発展指標2022
3.中国の準一線、二線、三線メガロポリス
準一線都市を地域中心都市として牽引するメガロポリスには、成渝、長江中游、粤閩浙沿海、関中平原があり、「準一線メガロポリス」と称することができる。4つの準一線メガロポリスは、中国のGDPの24.9%を生み出し、常住人口の25.7%が集中、中国の四分の一の経済と人口を有している。しかし、4つの準一線メガロポリスの1人当たりGDPは全国平均の0.97倍に過ぎず、人口流出地域であり、合計で1,801万の人口が流出している。また、関中平原は、西安のみを中心都市とする単一エンジンのメガロポリスである。
二線都市を地域中心都市として牽引するメガロポリスには、山東半島、北部湾、中原、哈長、遼中南、山西中部、黔中、滇中、蘭州―西寧、天山北坂があり、「二線メガロポリス」と称することができる。10の二線メガロポリスは、中国のGDPの24.8%を生み出し、常住人口の31.4%が集中し、中国の四分の一の経済規模と三分の一の人口を有する。そのうち、遼中南、山西中部、滇中、蘭州―西寧、天山北坂の5つのメガロポリスは、合計で666万人の非戸籍常住人口を吸収している。しかし山東半島、北部湾、中原、哈長、黔中の5つのメガロポリスは合計で3,715万の人口を流出している。二線メガロポリスの中には、中原、山西中部、黔中、滇中、天山北坂などは、単一のエンジンのメガロポリスである。
呼包鄂榆、寧夏沿黄は、三線都市を地域中心都市として牽引するメガロポリスであり、「三線メガロポリス」と称することができる。2つの三線メガロポリスは、GDPと常住人口の全国での比重はそれぞれ2%と1.3%に過ぎない。規模こそ小さいが、三線メガロポリスの1人当たりGDPは三大メガロポリスに近く、全国平均の1.53倍に達している。故に、合計231万の流動人口を引き寄せている。2つの三線メガロポリスとも、単一エンジンメガロポリスである。
東京経済大学の周牧之教授は、「総合偏差値を用いて都市ランクを定量的に定義し、それに基づいてメガロポリスの発展状況を分析することは、〈指標〉の新たな試みであり、都市やメガロポリスのポジションをより客観的に理解するための参考になる」と期待している。
趙啓正氏は、「〈指標〉を用いてメガロポリスを総合的に分類するアプローチは、革新的な視点である」と評価している。
明暁東氏は、「今回の〈指標2022〉の発表が早まり、隔年ではなく前年の中国都市の総合発展状況を点検することが出来た。特に〈指標〉の適用領域が拡大し、経済社会生活や環境の多くの側面に及ぶことは注目に値する。都市の総合比較からメガロポリスの総合比較分析、国際トップブランドの消費傾向比較から二酸化炭素排出分析、産業構造比較からグローバルイノベーションクラスター分析などに至るまで、〈指標〉は無限の応用可能性を持っている」と述べる。
趙啓正氏は、「〈指標2022〉は比較研究の特色をさらに発揮し、都市比較だけでなく、メガロポリスの比較も行われ、各メガロポリスのビジョンを考案するための着眼点を提供している」と強調した。
楊偉民氏は、「中国経済は巨大経済体としての強靭さを持つ。その強靭さの空間的な担い手は、超大都市、特大都市である。雲河都市研究院の〈中国都市総合発展指標2022〉は、この強靭さを裏付けている。特に創造的なのは、〈指標2022〉が、878の指標を「偏差値」で統一された尺度にし、中国の都市を一線、二線、準二線、三線都市に定量的にランク付したことである。これで一気に中国における都市のランク付の混乱を解決した。〈指標2022〉は、「健康診断報告書」として、都市およびメガロポリスの健康状態を「ランク」で明らかにしている」と総括した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月15日