世界の各大手自動車メーカーは2024年初頭に次々と2023年の実績を発表しています。その中で、中国の自動車メーカーBYDの電気自動車(EV)の第4四半期(10~12月)の販売台数は初めてテスラを抜き、世界最大のEV販売業者となりました。BYDとテスラの販売台数などのデータを詳細に比較したX(旧ツイッター)ユーザーの投稿に対して、テスラのイーロン・マスクCEOは「テスラは自動車メーカーよりもAIもしくはロボットの会社に近い位置付けだ」と応じました。
販売台数データによると、2023年第4四半期のBYDのEVモデルの販売台数が52万6000台に達したのに対し、テスラの第4四半期の納車台数は48万5000台でした。これはBYDが2023年第4四半期に正式にテスラを抜いて世界最大のEVメーカーになったことを意味しています。
実は2015年から2018年にかけて、BYDはずっと世界の新エネルギー車(EVやプラグインハイブリッド車・PHV、燃料電池車・FCVを含む)販売台数でトップの座を維持していました。しかし、2019年のテスラ上海スーパー工場の着工と、中国市場での「モデル3」の納車により、テスラは初めてBYDを抑えてトップに立ち、3年連続で販売首位を維持しました。
その後、両社は「追いつ追われつ」の状態が続いてきました。BYDはいったん販売台数で優位に立っているものの、テスラの業界における影響力は依然として侮れないものです。マスク氏は2023年第4四半期にBYDのEVモデルの販売台数がテスラを追い抜いたことについて、ソーシャルメディアへの投稿で「テスラは単なる自動車メーカーではなく、AI+ロボットの企業だ」と強調しました。
テスラはこのほど、新型2足歩行ロボット「Optimus Gen 2」を発表しました。新たに公開されたデモ動画で、新型2足歩行ロボットは、Gen 1から各部が進化し、より優雅な歩行姿勢や繊細な指の動きが特徴的であり、人差し指と親指で卵を持ち、もう片方の手に渡しつつ、割らずに他の場所に移し替える様子が映っています。マスク氏は以前、テスラのEV事業よりも人型ロボットの可能性は大きいと話していました。(ZHL、野谷)
「中国国際放送局日本語版」2024年1月17日