インバウンド客の消費の利便性をさらに高め、よりスムーズにする。これは2023年以降、多くの決済プラットフォーム及び通信・金融企業の業務の重点になっている。国際クレジットカードや現金を主な決済手段とする海外観光客の習慣と異なり、中国ではモバイル決済の普及率が持続的に上がっている。消費を制約する「詰まり」を解消するため、微信、支付宝、銀聯国際などが各種措置を打ち出した。
微信支付の職員は「環球時報」に、「微信支付は現在、海外で発行されたカードの紐づけを全面的にサポートしている。微信支付は昨年7月より、VISAやアメリカン・エキスプレスなどの多くの国際カード会社が発行するカードのサポートが可能になっている。海外ユーザーは微信にアクセスし登録すると、情報を記入しカード紐づけの認証を行うだけで紐づけが完了する。便利な体験には、QRコードスキャンや微信小程序などの各種決済手段が含まれる」と述べた。支付宝は「環球時報」に、「支付宝も昨年夏に、多くの国際主要カード会社と共に海外客中国観光応援イベントを行い、ランダムの即時割引などにより海外客が使用する海外カードの紐づけと、中国の店での消費を促した」と述べた。
銀聯国際マーケティング・ブランド部の責任者である陳振江氏は「環球時報」の取材で、インバウンド客の決済の利便性の向上について、「銀聯は銀聯カードと銀聯標準ウォレットの海外での発行を加速している。現在すでに81の国及び地域で2億3000万枚以上の銀聯カードを発行している。カードの使用に慣れた海外住民は現地の機関が発行した銀聯カードを旅行先で直接使用し、ATMやPOS端末で現金引き出しと消費が可能だ。その一方で中国香港及び澳門、東南アジア、スリランカ、韓国などの35の国及び地域の観光客は銀聯標準に合致する現地のウォレットを使い、銀聯QRコードをスキャンし決済でき、アプリをダウンロードする必要がない。インバウンド客の決済の選択肢をさらに増やした」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年2月4日