昨年チャットボット「ChatGPT」をリリースし人工知能(AI)のブームをけん引した米AI企業「OpenAI」は16日、新たな生成AIモデル「Sora」を発表した。Soraはテキストの指示を通じ最長60秒の動画を作成する。そのリアルな視覚効果により一夜にして注目の的になった。世界の多くのメディアは「革命的」と呼び、あるネットユーザーに至っては「動画業界全体の再編だ」と感嘆を漏らしたほどだ。
専門家は17日、「環球時報」の取材で、「Soraは短期的に見ると映像コンテンツなどの業界に大きな影響を及ぼすが、その力を神格化するべきではない。長期的には丁寧な作品をAIだけで作ることはできない」と述べた。
中国のAI専門家の呉甘沙氏は17日、「環球時報」の取材で、「Soraの影響を低く見積もれば、Text-to-Video技術の桁違いの進展(時間が以前の最高水準の15-20倍に)だ。ショート動画や広告業界などで直接導入でき、自動運転のシーンやデータ生成などにプラスの影響を生む。大きく見積もれば、この世界を理解し、再構築し、シミュレートする可能性を提供した。大規模言語モデル(LLM)が、1人の子供が図書館ですべての本を読み通すようなものとするならば、Soraは深い見識を持つ若者が実際の世の中に出て長旅をし、現実とフィードバックにより知識の裏付けを得て、かつ動画(真実のシミュレート)を使うことで知識とコンテンツをアウトプットするようなものだ。百聞は一見にしかずで、画像と動画の情報伝達の損耗はテキストを遥かに下回る。この意義によると、これが将来的に衝撃を起こすのは動画・映画業界だけではなく、書籍、知識、教育などの情報をアウトプットするすべての業界にも影響を及ぼす」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年2月18日