欧州の船会社は最近の紅海の危機の影響について、「この30年で自動車運搬船が紅海を通過しないのは初めてだ」と語った。紅海の安全情勢は持続的に悪化し、海運会社が迂回を余儀なくされている。海運コストが大幅に上がり、到着時間も予測困難になり、世界の産業チェーン及びサプライチェーンの安定に深刻な衝撃が及んでいる。海運の問題が解消されぬ中、「中欧班列の予約が早くも完了」「紅海の危機、中国が表舞台に立ったことを証明」などの見出しが、多くの国際メディアの紙面を飾っている。紅海の危機などの地政学的リスクが続出し、世界の物流及びサプライチェーンが衝撃を受ける中、中欧班列の安定装置としての力がより顕在化している。
サプライチェーンの安定性を高める他にも、中欧班列にはコストパフォーマンスという大きな強みがある。シンガポール華字紙「聯合早報」は業界関係者の発言を引用し、紅海の危機以降、中欧班列の貨物輸送の需要が倍増していると伝えた。重慶発欧州行きの鉄道コンテナ輸送費は需給関係の変化を受け約20%上昇したが、現在の海上輸送の運賃より約3割安い。海運は中欧班列により価格の強みを失った。さらに効率は中欧班列の海運に対する天然の強みになっている。中欧班列が重慶から発車し欧州に着くまではわずか15−20日で、紅海の海運より7−10日早い。中欧班列の効率は現在も上がり続けている。現在の西安―独デュイスブルクの往復は10日のみで、2023年より2日短縮されており、当初と比べればさらに約1週間も短縮されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月11日