米国が一方的に中国に貿易戦争を仕掛けてから6年になるが、中国経済は押しつぶされるどころか質の高い発展の新たな段階に入っている。その一方で米国は中国に貿易のいじめを行い、さまざまな封鎖をし圧力をかけたが、製造業の国内回帰や貿易赤字の削減を実現できなかったばかりか、米国にとって重要な海外市場と信頼を失った。インフレの難題や、より高コストなサプライチェーンという問題を抱えた。
トランプ政権は対中貿易戦争を仕掛けた際に、貿易赤字の削減を重要な口実としていた。しかし経済学者は、米国の貿易赤字の根源は低い貯蓄率などの構造的な問題にあると何度も指摘した。「いじめ」の経済・貿易政策や一方的な措置では、米国の貿易赤字を解消できない。
米商務省のデータによると、米国の2023年の物品貿易赤字は1兆600億ドルで、対中貿易戦争の前の水準を大きく上回る。うち対メキシコ貿易赤字は前年比で17%弱増加した。米スティーブン・ローチ上級研究員は、「貿易赤字削減の目標を達成したか?それは絶対にノーだ」と述べた。
中国製品の比較優位により、米国は中国のサプライチェーンへの依存度を下げられない。米国は近年、「ニアショアリング」「フレンドショアリング」からの輸入を拡大したが、中国のこれらの国への輸出も増加した。これは中国と米国のサプライチェーンの関係が弱まっておらず、カーブが増えただけに過ぎないことを意味する。
米国のさまざまな「脱中国」の操作により、世界のサプライチェーンがより複雑化し、貿易のコストが増えた。国際決済銀行は昨年10月の速報で、グローバルな供給網、特に中国と米国を含む供給網は21年よりさらに曲折し、複雑かつ不透明になったが、サプライチェーンの強靭性は高まらなかったとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月27日