工業・情報化部賽迪研究院が1日に発表した「中国低空経済発展研究報告書(2024)」によると、中国の23年の低空経済規模は前年比33.8%増の5059億5000万元だった。26年には1兆元を超えるという楽観的な見方もある。
専門家は、「中国は近年、関連産業政策を集中的に打ち出し、空域改革を掘り下げ、低空経済を模索から発展へと移した。低空経済は産業に対して高い影響力を持ち、1兆元級の産業規模を生むことに期待できる」と述べた。
低空経済は現在、国が全力を上げて発展させる産業の新コースになっている。広東省、安徽省、浙江省、山東省、陝西省、甘粛省、山西省、重慶市などが低空経済の発展を急ぎ、関連政策を発表している。また広州市や深セン市などの都市の低空でもテスト飛行が集中的に行われている。
広州空港経済区管理委員会の主導により、小鵬匯天の空飛ぶ車こと「旅航者X2」が3月8日、広州天徳広場超A級オフィスビル群から垂直離陸した。都市CBD「天徳広場―広州タワー」エリアの低空飛行を順調に完了した。
峰飛航空も2月27日、世界初の電動垂直離着陸機(eVTOL)の海と都市を跨ぐ空中航路(深セン―珠海)の初飛行に成功した。自動車では片道2時間半から3時間の移動時間も空中では20分のみ。
報告書によると、中国の23年のeVTOL産業規模は前年比77.3%増の9億8000万元で、26年には95億元にのぼる見込みだ。
徳邦証券の研究報告書によると、23−24年は低空経済の発展加速の重要な時期で、国のトップダウン設計と地方政府の支持が相乗効果を発揮し、企業の耐空証明取得に重要な進展があり、市場の働きかけによりそのペースが持続的に上がる見通しだ。業界は30年に急激な成長期を迎えると見られる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月2日