中国経済の優位性と潜在力は、対外的な経済・貿易協力だけでなく、経済構造の転換と高度化に体現されている。豊富な人的資源、巨大な市場規模、拡大する研究開発投資によって、中国経済の成長エネルギーは高まっている。

　西側諸国では複数の政治家やメディアが中国経済に否定的な見方を続けており、「中国経済はピークを過ぎた」「中国経済は後退している」「中国のバランスシートは悪化している」「中国は投資できない」といった論調が絶えない。この現象は偶然ではなく、中国が発展途上の大国として発展を続け、存在感を増していることに対する政治家やメディアの深刻な認知バイアスから生じている。根本的にこれは根深いゼロサムゲームと二分法的思考を反映するもので、こうした思考はウィンウィンと互恵の理念を欠いている。

　中国の経済発展には自己規律があるため、こうした否定的な論調によって変わるものではない。総合的な分析によると、中国経済は粘り強さと強力な自己調整能力を持ち、依然として巨大な発展の潜在力を有している。2023年に世界の貿易額が約1兆5000億ドル減少した状況においても、中国の輸出入規模が着実に増え、発展の質が向上したのだ。特に電気自動車（EV）、リチウムイオン電池、太陽光発電製品の「新三样（輸出の新しい三本柱）」の輸出額は約30％増加し、初めて1兆元の大台に乗った。今年1－2月の中国の輸出額は前年同期比10.3％増で、市場予想を再び上回った。

　中国経済の優位性と潜在力は、対外的な経済・貿易協力だけでなく、経済構造の転換と高度化に体現されている。豊富な人的資源、巨大な市場規模、拡大する研究開発投資によって、中国経済の成長エネルギーは高まっている。現在、中国の伝統的産業の質向上と高度化には比較的大きな余地が残っている。国民のすばらしい生活に対する新たな期待に応えるため、中国は健康産業、観光文化産業などの発展を加速させている。科学技術イノベーションの投資が増えるのに伴って、各種の高付加価値製品と国際競争力を有する企業が続々と生まれた。先端技術が指数関数的スピードで発展し、新しい科学技術の成果が加速度的に国民の日常生活に浸透する中、中国の科学技術産業には十分な発展のエネルギーと巨大な潜在力がある。ここには前途有望な先端科学技術の業態だけでなく、中国製造業の優位性を支える船舶・航空機製造などの産業も含まれる。また、中国には十分に開発されていない経済分野も多く、注目度が高まっている低空経済もその1つだ。

　一部の国が中国から「デカップリング」しても、中国の発展と進歩を止めることはできない。経済グローバル化の中、1つの国家が開放拡大を堅持し、継続的な発展を実現することは、他国に脅威を与えるものではなく、各国の連携を深め、互恵とウィンウィンを実現する基盤を強固にするだけだ。現在の世界に目を向けると、いくつかの大国が多国間主義に公然と背いて地政学的緊張を生み続け、世界経済のガバナンス・システムに影響を及ぼしたため、世界経済の直面するリスクが高まった。このような状況を前に、中国は一国主義と保護主義に断固反対し、「抑圧されればされるほど開放し、批判されればされるほど発展する」ようになった。中国は今後、新しい質の生産力の発展を加速させ、自国と他国により多くの発展チャンスを生み出すだろう。中国のグリーン産業の発展はこの点を十分に証明した。グリーン発展を推進し、「双炭（ダブルカーボン）」目標を達成する過程において、中国の新エネルギー産業の急速な発展は、世界のグリーン発展に低コストで成熟度の高い新エネルギー製品を提供しただけでなく、多くの国で新たな産業と雇用を創出し、実際の行動によって共同の発展と繁栄を促進した。

　世界が良くなれば中国も良くなり、中国が良くなれば世界はより良くなる。これは中国が一貫して堅持してきた理念だ。中国は開放、協力と互恵の発展を推進し、開放型の世界経済を維持することに注力しているが、これは中国が自らの運命をコントロールできないことを意味するものではない。現在、中国はさまざまな困難と試練を克服する中で、より自律的で力強い発展の態勢を示しており、国際協力により多くのチャンスと希望をもたらし続けている。

   「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年4月20日