低空経済は非常に高い潜在力を秘めた分野だが、各省の各部門は低空域に対してさまざまな規制を設けている。発展と安全の間でバランスを取ることが最も重要だろう。
低空分野において、中国の生産力は不足していない。詳細な業務指導ルールが発表されれば、各型式のドローンをすぐに生産できる。そのため現在不足しているのは政策とビジネスモデルだ。
一部の地方では貨物輸送におけるドローン活用がすでに活気づいており、「空中タクシー」は模索・発展の段階にある。黄山景勝地管理委員会と民間用ドローンシステム及びソリューション提供業者は昨年9月下旬、ドローンを使い黄山と麓の間の貨物輸送を行う画期的な応用例を発表した。情報によると、黄山景勝地は真っ先にドローン輸送航路を設定した。試験営業中に輸送した物資は累計96トンで、1機の1日最大輸送量は1000キロ以上にのぼった。この措置は黄山の高山物資輸送を支え、山地の輸送の圧力を和らげる効果を発揮した。ところがこれは小規模な市場に過ぎない。中国は農村部が広く、これらの遠く離れた人口密度の低い地域は理論上、ドローン配達が最も割安な輸送方法だ。(筆者=呂本富・中国国家イノベーション・発展戦略研究会副会長、中国科学院大学教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月9日