火力発電所と言えば、黒煙を吐く立ち遅れた生産能力との印象を受ける人も多い。中国の環境保護産業の長期的な進歩により、多くの伝統的な火力発電所が「グリーン発電所」に変身し、業界のグリーンで低炭素なモデル転換の先進的なモデルになっている。中国企業は一連の先進技術設備・施設により、世界最大の超低排出火力発電所クラスタを完成させ、グリーンな火力発電の新たなページをめくった。
国家エネルギー集団江蘇常州発電所に足を踏み入れると、汚泥運搬車が都市の汚泥を全密封型汚泥処理ラインに入れた。これらの汚泥は処理後に石炭と均等に撹拌され、原料として発電の動力を提供する。
国家エネルギー集団江蘇常州発電所の責任者は、「伝統的な火力発電所だった我々は、総合エネルギーサービス業者へのモデル転換を積極的に進めている。地方政府と都市水処理契約を結び、都市汚泥の資源化・無害化・規模化利用を行い、ゴミのない都市の建設に参加している」と述べた。
浙江省楽清湾の畔には、中国初の国産100万kWh級超超臨界火力発電所がある。青色の建物と高さ240メートルの煙突が、周辺の自然環境と調和する。華能玉環発電所の劉艶貴所長は、「煙突から出る白い煙は主に水蒸気で、温度がさらに高いと透明な気体になる。石炭燃焼後に派生する気体は脱硫、脱硝、除塵などの処理を経て超低排出基準を満たす。石炭燃焼は天然ガス燃焼と同じくクリーンだ」と説明した。
全国を見ると、多くの火力発電所がすでに超低排出基準を満たしている。中国電力企業連合会が発表した「中国電力業界年間発展報告書2023」によると、22年末時点で全国の超低排出上限値を下回る石炭火力発電機は約10億5000万kWで、石炭火力発電設備容量全体の約94%を占めている。22年の全国の電力の粉塵排出量は前年比19.4%減で、二酸化硫黄は同13%減、窒素酸化物は同11.6%減。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月17日