外資の人民元資産の調達意欲が高まっている。中国人民銀行上海本部がこのほど発表した統計によると、4月末時点で、海外機関が保有する銀行間市場債券は4兆500億元に達し、銀行間市場債券の管理総数の約2.9%を占めた。また、国家外貨管理局の統計によると、4月の海外投資家による中国債券と株式の買い入れはそれぞれ1247億元と451億元だった。海外の機関投資家による中国債券の買い増しは8カ月連続となる。
近頃、外資は人民元資産の調達を積極的に行い、取引を活発化させている。
ドイツ銀行中国投資銀行部の徐肇廷総経理の観察によると、過去1年で、中国債券市場に参与した投資期間の数は徐々に増加し、海外機関が保有する銀行間市場債券の規模は2023年3月末の3兆2100億元から2024年3月末には4兆元に増加した。また、外資の中国での債券取引は活発化し、海外機関の銀行間市場での取引量は大幅に増加し、1日平均取引額は2023年3月の617億元から2024年3月には885億元に増加した。
外資が積極的に買い入れていると同時に、参与する機関も拡張している。中国人民銀行上海本部の統計によると、4月末時点で、計1129の海外機関が銀行間債券市場に参入した。
今後の市場の発展について、業界関係者は、外資の人民元債券買い増しの余地はまだあると見ている。特に、国内外のマクロ政策と経済動向の変動、人民元の国際化、人民元為替レートの基本的な安定、債券市場の開放拡大に伴い、国際投資家の間で中国債券市場の魅力はさらに高まるとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月21日