米誌「ニューズウィーク」(電子版)の23日の報道によると、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは米国経済に起こり得る「ハードランディング」に関する厳しい警告を出した。米国経済がスタグフレーションと持続的なインフレに陥る可能性があるというのだ。
ダイモン氏は米CNBCの取材で警告した。
ダイモン氏が警告する中、世界市場の不確実性が増し、利上げとインフレの圧力により予測困難な経済環境が形成されている。
米国の有権者は経済に懸念を抱いている。調査会社レッドフィールド・アンド・ウィルトン・ストラテジーズが先月行った世論調査によると、米国経済は間違った方向に進んでいると考える有権者は半数にのぼる。
米労働統計局のデータによると、米国の4月の物価上昇率は3月の3.5%から3.4%にわずかに低下した。食品価格は安定を維持したが、エネルギー価格が上がった。失業率は3.9%で、1年前の水準をやや上回った。
ダイモン氏はCNBCに対して、「米国経済の最悪の結果はスタグフレーションだ。つまり物価上昇率が上がり続けるが、高い失業率により経済成長率が低下するということだ」と述べた。
ダイモン氏は、持続的な物価高により消費者の信頼感が大幅に低下していると指摘。
米コンファレンスボードのデータによると、消費者信頼感指数は4月に3カ月連続で低下した。
ダイモン氏は23日、物価高が多くの人の予想よりも長引いていることから、金利は小幅引き上げの可能性があると指摘した。米連邦準備制度理事会は2023年7月より政策金利を5.25〜5.5%で据え置いている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月28日