「貿易戦争は敗者を生むだけ」「中国は我々の経済パートナー」先ほど閉幕したG7財務相・中央銀行総裁会議で、ドイツ及びフランスの財務相など欧州諸国の政界要人は米国からの圧力に対して、保護主義に反対する声を上げた。
いわゆる「中国新エネ生産力過剰論」が客観的な事実と経済の法律に背き、米国に倣い中国製EV(電気自動車)などに追加関税を導入すれば、欧州の企業及び消費者の利益と公平な競争の国際貿易環境を損ねるだけだと認識する欧州人が増えている。
欧州委員会は昨年10月、中国製EVへの反補助金調査を開始した。またバイデン米大統領は今月14日、EVなどの中国からの輸入品に追加関税を導入すると発表した。欧州の産業関係者及び専門家・学者は連日、EUが米国に倣い中国製EVに追加関税を導入すれば、欧州自動車メーカーの利益を損ね、欧州の自動車産業に「悲劇」をもたらすと述べた。
ドイツの権威ある自動車経済学専門家のフェルディナント・ドゥーデンヘファー氏は、「EUの中国製EVへの追加関税は、ドイツの自動車産業に大きな厄介事をもたらし、さらには災いになる可能性がある」と警告した。「追加関税により中国でEVを製造し輸出する欧州メーカーに損失が生じる。その中にはBMWやメルセデス・ベンツなどのドイツ老舗自動車メーカーもある。このやり方は欧州自動車産業のEVへのモデル転換を妨げる」
欧州自動車メーカーのステランティスのカルロス・タバレスCEOは、中国製EVへの追加関税は「罠」と見ている。「相手への制裁は、西側メーカーの新エネ車分野における挑戦への対応を支えず、物価高を激化させ、企業の販売と生産に影響を及ぼすだけだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月29日