イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙は5月26日、西側の製薬会社と投資家は中国の製薬会社と記録的な許諾協定を締結したと伝えた。
スイスのUBSグループの調査によると、メルク・アンド・カンパニー、グラクソ・スミスクライン、アストラゼネカは昨年、中国企業とそれぞれ許諾協定を締結し、同年のバイオ技術投資総額は441億ドルの最高を更新した。この動きは2024年まで続き、今年第1四半期に締結されたバイオ技術許諾契約は98億ドルに上った。
記事によると、西側の製薬会社は製品ラインの拡大を模索している。これらの企業は数年内に利益を上げた薬品の特許期間満了を迎え、中国の製薬会社は薬品の研究開発と臨床試験の資金問題に直面している。
上海艾意凱コンサルティング会社医療業務責任者の陳瑋氏は、「十数年前、中国はバイオ医薬技術分野に多額を投資した。現在、これらの投資の成果が現れているが、企業は資金の制約を受けている」と述べた。
UBSグループ医療業界アナリストの陳晨氏は、「ここ数年で、世界の多くの大型製薬会社が相当な額の資金を蓄積した。また、多くの薬品の特許が数年内に満了を迎えるため、彼らは投資ポートフォリオを拡大しようと考えている」と話した。
記事によると、協定のほとんどが次の協力方式をとる。米国または欧州の製薬会社が低価格で中国の薬品の特許を取得し、開発、臨床試験、実用化に必要な資金を提供する。「これは一種のベンチャー投資」だと陳晨氏は話す。
2023年12月、メルク・アンド・カンパニーは上海和誉生物医薬科技有限公司と協定を締結し、7000万ドルの頭金を支払い、行動能力に関わる関節の腫瘍の治療薬の許諾を取得した。メルク・アンド・カンパニーはこの薬品の中国での実用化許可を取得し、今後さらに世界に広める選択もできる。
また、この分野に新たな投資家も参入している。陳瑋氏は、「最も興味深いのは、未公開株投資の進入で、これらは中国の資産の国際化を模索し、1~3年内に大型製薬会社に譲渡したいと考えている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月29日