パキスタン紙『The Nation』の先ほどの報道によると、パキスタンのエネルギー構成全体に占めるクリーン・エネルギーの割合が低いため、消費者は高価で環境に優しくないエネルギー源を使用せざるを得なくなっている。この点で、中国農村部の太陽エネルギー政策は、パキスタンがクリーンで適正価格のエネルギーを利用するために参考となる経験を提供している。
イスラマバード戦略研究所中国パキスタン研究センターの専門家であるスハイル・マフムード氏はインタビューで、「中国の農村部では屋根に太陽エネルギー装置を設置する動きが急速に広がっている」と述べた。
統計によると、2022年に中国で新たに設置された太陽光発電設備の容量は8741万kWとなり、前年比59.3%増加した。このうち、5100万kW以上は分散型太陽光発電設備によるもので、農村部ではかなりの数のソーラーパネルが住宅の屋上に設置されている。
また、中国の太陽光発電所の多くは広大で日当たりの良い西部地域に位置している。一方で、経済的に発展し人口が密集し、エネルギー消費量が多い東部地域へは、西部地域から送電される必要がある。
スハイル・マフムード氏は、「中国と同様に、パキスタンでも広大な土地と日照に恵まれたバロチスタン州とパンジャブ州の農村では太陽光エネルギーを開発し、生産されたクリーンエネルギーをその州の都市に供給することが可能だ」と強調した。
一般的に、パキスタンのエネルギー構成全体において、クリーン・エネルギーはまだ限られた存在でしかない。このような状況において、中国の農村部における太陽光発電政策は、パキスタンにクリーンでリーズナブルなエネルギー・ソリューションをめぐる価値ある経験を提供してくれる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月6日