ロイター通信が18日に伝えたところによると、中国商務部は17日、即日からEU原産の輸入豚肉と豚加工品を対象に反ダンピング調査を実施すると発表した。貿易業者とアナリストは、中国政府が緊迫化する貿易情勢に対応するためにEUからの豚肉の輸入を規制すれば、南米とロシアの豚肉供給業者は中国で多くの市場シェアを獲得できる可能性があると見ている。
ドイツ市場調査会社AMIの肉類アナリストのコーク氏は、「中国で欧州の豚肉供給会社の代わりを探せば、ブラジルから中国への販売が増えることが予想される」と述べた。ここ数年、ブラジルは輸出能力を拡大し続けている。動物飼料取引を行うアジアの貿易業者は、中国の主な農業貿易パートナーであるブラジルはEUの貿易中断から受益すると話す。ブラジルは価格面で競争力が高く、市場シェアを楽に高めることができるという。
ロシアの中国への豚肉輸出も増加する見込みがある。フランスの肉類アナリスト、大口商品論評サイトCyclopeのライターであるシミール氏は、「ロシアは欧州輸出の損失を埋めるため、豚肉の対中輸出を増やす可能性がある。ロシアは豚肉と牛肉の生産量を増やしている。現在、豚肉は自給自足だが、中国と食品安全協定を調印し始めた」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月19日