モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学准教授で深圳北里モスクワ大学ユーラシア研究センター主任のミハイル・カルポフ氏は4月29日、「北外欧亜講堂」で「現代のロシア経済改革:現状と未来」をテーマに講義を行った。同氏は新時代において中国とロシアの包括的戦略パートナーシップが大きな意義を持つと説明、両国が経済など複数の分野で全面的な交流と協力を進め、意思疎通と理解を深めることで共同発展を促進することに期待を示した。
同氏は、ソ連崩壊前にゴルバチョフ氏が実行した経済改革を振り返り、失敗の原因を分析した。1990年代初めにガイダル氏が進めた「ショック療法」も同じく失敗に終わったが、計画経済から市場経済へと移行する現代のロシアにとって重要な段階だったと評価。その上で、2000年から2022年までをロシア経済発展の「黄金時代」と表現している。
また、ロシアの経済改革措置と中国の改革開放以降の経済政策を比較し、中国の経済政策の柔軟性が改革成功の大きな内的要因の1つとなったのに対し、ロシアの経済管理システムの硬直性が経済改革の効果が上がらなかった根源だと指摘した。
講義終了後には海外記者とのオンラインインタビューで、中国の経済発展は中国共産党の指導によって目覚ましい成果をあげたと述べた。カルポフ氏は新時代における中国とロシアの包括的戦略パートナーシップには大きな意義があると考えており、将来的にロシアと中国がより多くの分野で協力を進め、相互利益とウィンウィンを実現することを期待している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月23日