意識していなくても、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSで、「中国企業」のニューフェイスを目にしていることだろう。おしゃれなサイト、現地ユーザーに迎合した広告により、米国もしくは欧州ブランドのマーケティングのように見える。注意深くないネットユーザーは、これらがいずれも中国製品であることを見落としがちだ。米ブルームバーグが伝えた。
新たな中国消費財メーカーは価格だけでなく、品質とイノベーションで西側ブランドに挑戦する。米ピーターソン国際経済研究所のマーティン・チョルゼンパ上級研究員は、「世界のブランドは中国ブランドからのより激しい競争に直面する。これは過去のような割安の商品だけでなく、高級品でもそうなる」と述べた。
過去10−20年において、独自のブランドにより米国もしくは欧州の消費者から重視されていた中国消費財企業は数少なかった。しかし雲鯨(掃除ロボット)、文石(スマート電子ペーパー)、徕芬(電動歯ブラシやドライヤー)といった新たな中国ブランドは別の道を歩んでいる。これらのブランドの宣伝は製品の性能に基づいており、生活をより快適にする技術を強調。これらの商品は通常、米国のライバルよりも安いが、すべてがそうというわけではない。3社の規模は上場可能な程度には達していないが、その売上は日増しに増加しており、米国およびその他の地域の消費者の口コミサイトで好評を博している。
彼らはプライベートエクイティ及びベンチャーキャピタルから注目されている。本社を上海に置くベンチャーキャピタルの藍湖資本の創業者である胡磊氏は、「この世代の中国企業は当初の輸出業者と異なり、各自の研究開発、マーケティング、小売の職能を把握している。当社は海外進出を急ぐ中国企業から投資のチャンスを探ろうとしている」と述べた。
多くのブランドがすでに中国国内の消費者から熟知され、国内で事業の確かな基盤を築いている。多くの中国メーカーにとって、海外の有名企業と競争することで売上増を期待できる。英国の特許研究企業であるクラリベイトのデータによると、中国ブランドの保有者の2023年の米国での商標出願件数は、その他の海外からの出願者の合計を上回った。
中国の今年1−5月の金融を除く対外直接投資額は前年同期比16.3%増の602億ドル。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月7日