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富士康の回帰は何を意味するか

中国網日本語版  |  2024-08-08

富士康の回帰は何を意味するか。

タグ:富士康 大陸部 アップル 製造業 外資系

発信時間:2024-08-08 14:50:22 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

香港誌「亜洲週刊」は「富士康が中国大陸部に回帰」と題した記事の中で、富士康(フォックスコン)が河南省鄭州市で10億元を投資し新事業本部ビルを建設することを7月下旬に発表した件と、アップルの新型スマホ「iPhone16シリーズ」の組み立てが中国で続けられるという情報を伝えた。

実際にこの報道よりも先に、「富士康とアップルが戻ってくる」という噂は業界内で伝わっていた。一国の経済の将来性への期待を最も良く示すのは現金だ。富士康の追加投資は、サプライチェーンの「脱中国」への力強い反撃であり、中国大陸部のビジネス環境への信任票でもある。

以前の「富士康が撤退」という説の多くは、西側メディアの喧伝によるものだ。アップルと富士康はグローバル企業であり、グローバル事業構成及び比較優位の変化を考慮し、局部の調整を行うのは正常だ。富士康の劉揚偉会長兼総経理は以前、一定規模を持つ産業の全てに2社以上のサプライヤーが存在するとし、富士康の「移転」を自ら否定した。アップルのクックCEOも今年3月に訪中した際に、同社と中国のサプライチェーンはウィンウィンの関係であり、中国ほど重要な場所はないと表明した。アップルが今年4月に発表したサプライチェーンリストによると、中国大陸部の工場は155で、大差をつけ首位をキープした。実際に移転していない以上、回帰などと呼べようか。

富士康の去就に関する議論は、現実への描写というよりは中国経済の自信をめぐる駆け引きといえる。アップルはその「アップルチェーン」の頂点に立ち、富士康はアップル最大のOEMメーカーで、中国の携帯電話を始めとするミドル・ハイエンド製造業の発展において比較的重要な役割を演じている。彼らの動向は巷で風見鶏としての意義を持つ。

富士康は、中国の製造業に持続的に力を入れるグローバル企業の縮図だ。商務部が発表したデータによると、今年1−6月に全国で新たに設立された外資系企業数は前年同期比14.2%増の2万6870社だった。うち製造業の実行ベース外資導入額の全国に占める割合は28.4%に、ハイテク製造業は12.8%に上がった。将来的にさらに多くのグローバル企業が中国発展という「快速列車」に便乗することは大勢の赴くところだ。いわゆる「デカップリング・チェーン寸断」と「脱リスク」は袋小路だ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月8日

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