今回のオリンピックの卓球中継を見た人たちは、アスリートの高い技術を称賛したが、卓球台の側面に書かれた「紅双喜」の3文字も注目を集めた。上海紅双喜股フェン有限公司は7大会連続で五輪に器材を提供している。
上海紅双喜股フェン有限公司の楼世和総経理によると、同社は台面の技術を改良し続け、球が台に当たる時の摩擦とバウンドを完璧にした。ビジュアルデザインについては、台のエッジとフレーム部分の五輪マークを立体化し、五輪要素を強化し、際立たせた。
グリーン・エコは同社の卓球台の大きな特徴の1つである。製造過程で、型を作り嵌装し、軽く強度の高い材料を用い、接着剤の使用を大幅に削減した。
細部にこだわった卓球台は、中国スポーツ用品がしっかりとした品質で世界に認められていることを示し、近年、中国スポーツ用品製造業が好調な発展を続けていることも示した。
中国スポーツ用品連合会の李樺会長は、ここ数年、中国スポーツ用品業は良好な成長を維持していると話す。『中国スポーツ用品業年度発展報告(2023)』によると、2022年の中国スポーツ用品製造業の総生産高は1兆4259億元で前年比5.1%増加し、スポーツ産業の総生産高に占める割合は43.2%となった。スポーツ用品製造業の付加価値は3686億元で、スポーツ産業に占める割合は28.2%だった。
中国スポーツ用品産業は規模を拡大し続けると同時に、革新的な発展も遂げ、スマート製造、ビッグデータ、人工知能などの新興技術の応用を推し進め、商品の機能と使用シーンを充実化させている。
「ダブルカーボン」目標にけん引され、グリーン・エコは中国スポーツ用品産業の発展方向となり、多くの企業が環境に配慮した商品の開発に力を入れている。
パリ五輪の3x3バスケットボール競技に床を供給した河北英利奥体育用品有限公司は、床材をエコ化した。
同社の李郁来会長によると、この床材は従来の石油系合成材料と異なり、循環可能なバイオコンポジットを使用し、トウモロコシやわらなどの植物を用い、石油系材料への依存を軽減した。商品に使用する原材料の50%以上がリサイクルまたは再生可能な資源で、低炭素・グリーン、リサイクル可能、環境にやさしいなどの優位性を備え、今回の五輪の競技場建設のCO2削減・エコ・回収可能という基準を満たした。
税関総署の統計によると、今年1~6月の中国スポーツ用品および設備の輸出額は615億9500万元で、前年同期比16.7%増加した。
最近、スポーツ用品メーカーは五輪などの大会を通し影響力を高め、グローバル事業を拡大している。北京体育大学中国体育政策研究院の鲍明暁院長は、企業の海外進出はスポーツ用品業の未来の発展の重要な方向であり、「グローバル化」はデジタル技術の応用によって管理と運営の効率を高める必要があると話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月11日