米国が中国製のドローン(特に深セン大疆創新科技有限公司の製品)の販売及び使用の禁止を検討している。この方針は広く物議を醸した。山間部のレスキュー隊、警察署、農家など多くの忠実なユーザーが続々抗議している。彼らは政府当局者に電話をかけ、コラムを掲載し、連名書簡に署名することで、この禁止令に反対している。
8日付米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、米ウィーバー郡保安官レスキュー隊空中行動責任者であるノードフォース氏の経験について伝えた。ノードフォース氏はシリコンバレーの企業が生産したドローンでレスキュー訓練を行おうとしたが、山頂に到達できず、電波を失い帰還したという。ノードフォース氏は、複数のドローンを使ったが、大疆製のパフォーマンスが最も優れていたと話した。米政府が大疆製ドローンの使用を禁止すれば、レスキュー活動の効率に深刻な影響が及ぶことを懸念しているという。
米紙「ワシントン・ポスト」も今年4月の記事で、米国の小型ドローン業界の現状を伝えた。米国の現場で働くドローンレスキュー調整担当者は、州が中国製ドローンの使用を禁止しなかったことを喜んでいる。彼らは、米国メーカーは「何年も」遅れており、レスキュー中の生死に深刻な影響を及ぼすと見ている。
米国は近年、いわゆる「データ安全」を口実に中国企業に度々矛先を向けている。民主・共和党議員、軍当局者、連邦監督管理機関は中国企業に国家安全リスクのレッテルを貼り、中国の技術の発展を抑制し、米国本土の産業と市場を保護しようと企てている。ところが大疆製のドローンは米国で約70−90%のシェアを占めている。「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「不動産マネージャー、映画制作者、消防士、屋根点検者、さらには公共事業及び法執行セクターが、大疆製のドローンに強く依存している。米シークレットサービスは規制措置に先駆け20数機を購入した」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月9日