中国のビザ免除制度の持続的な緩和や、入境の利便性向上などの関連政策の整備、それから国際交流の持続的な掘り下げに伴い、中国のインバウンド観光が今年、活況を呈している。この夏はさらに外国人客が殺到している。インバウンド観光のフリープランやカスタマイズツアーのトレンドを受け、SNSでは多くの若者がインバウンド観光業に照準を合わせ、創業に向け仲間を集めようとしている。ある人は海外の広告に精通し、ある人は海外の顧客と配信者の資源を握っている。またカスタマイズされたガイドにより、インバウンド客に特色あるサービスを提供している人もいる。
英語ガイドの王孜さん(26)が勤める会社はインバウンド客向けにエコツアーサービスを提供している。会社の各部署が野生生物の一つの分類を担当する。チームのメンバーの多くは撮影や野生生物の専門的な知識を持つ。王さんの野鳥の部署を例とすると、その同僚の中には有名な西側の鳥類専門家や、経験豊富なプロのバードウォッチャー、さらには保護区に身を置き現地の資源を知り尽くしている森林警備員もいる。
「中国には、キンケイ、シロミミキジ、アオミミキジ、シセンミヤマテッケイなどの珍しい鳥類がおり、外国の観光客を集めている」王さんは主に外国人客のリクエストに基づき、鳥類を観測できるルートを作り、野生動物の探索を案内する仕事をしている。
王さんは今年2月、フランス人の夫婦を連れて青海省を訪れた。夫婦はネコ科の熱狂的な愛好家で、ユキヒョウ、マヌルネコ、ハイイロネコ、オオヤマネコを観測しようとしていた。彼らは16日のツアーで、その中の3種を目にした。夫婦は大喜びで、王さんに「海外でユキヒョウを探すのは今回で4回目だ。数年前にユキヒョウが出るモンゴル、スリランカ、インドを訪れたが、いずれも観測できなかった。今回は中国で観測できたばかりか、撮影までできた」と語った。
王さんは1週間後に新たなインバウンド団体を受け入れるため、取材に応じた翌日には新たなルートを調べるため四川省西部に向かった。宿泊環境、飲食店、ルートにかかる時間などの情報を集める他にも、観光客が観測しようとする野生生物を見つけるという最も重要な目的があった。
王さんは、持続的な学習と現地調査は専門的な素養を高めるため不可欠であることを熟知しており、そのため毎年の閑散期になると同僚と定期的に観測に出かけるという。「観光客により専門的なサービスを提供したい」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月22日