デジタル経済は経済成長の中で最も革新が活発で、成長が速く、影響範囲が広い分野となっており、新たな質の生産力の発展、産業チェーンとサプライチェーンの粘り強さの向上を支える役目を果たしている。
中国共産党第18回全国代表大会(十八大)以降、中国はデジタル経済発展戦略、「第14次5カ年計画(十四五)」デジタル経済発展計画を公布し、デジタル経済の勢いある発展を推し進めてきた。デジタル経済の規模は2012年の11兆2000億元から2023年には53兆9000億元になり、11年で4.8倍に増加した。
人工知能が加速的発展の時期に
今年、中国は国際インターネット全面接続30周年を迎えた。工業情報化部の趙志国チーフエンジニアは、「30年の発展を経て、中国のネットユーザー数は10億9000万人になり、世界最大のデジタル消費市場を形成した。2023年の中国のネット小売額は15兆4200億元に達し、11年連続で世界一となっている。モバイル決済規模は2012年の240倍に増加した」と述べた。
人工知能(AI)は次世代の科学技術革命と産業革命をけん引する重要な原動力である。近年、生成AI技術の進化が加速し、各業界の革新的発展とモデル転換・アップグレードに新たなツールと視野を提供している。2023年末時点で、中国のAIコア産業の規模は約5800億元となった。
工業情報化部の金壮龍部長は、「AIは経済・社会の発展に新たな原動力を注ぎ、人々の生活スタイルを大きく変えている。人型ロボット、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、メタバース、次世代インターネット、6G、量子化学技術、原子レベルの物づくり、深海・宇宙開発などの分野において、科学技術課題に取り組み、コア技術を躍進させ、代表的商品を構築する必要がある」と話した。
デジタル産業が勢いよく発展
デジタル経済は主にデジタル産業化と産業デジタル化の2つの部分を含む。デジタル産業化は主にデジタル経済の発展に技術、商品、サービス、インフラ、ソリューションを提供し、新興産業の発展の基礎を固める。
ここ数年、中国は人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピュータなどの新興産業の形成を加速化し、通信機器、集積回路、電子部品、コアソフトなどの競争力は向上させ、企業主導のオープンソースソフトウェア生態の形成、プラットフォームエコノミーとシェアリングエコノミーの健全な発展を促している。
統計によると、2024年6月末時点で、中国の5G基地局の数は391万7000基、5Gユーザー普及率は60%に達した。5Gは国民経済97カテゴリのうち74カテゴリに溶け込み、全国の「5G+インターネット」建設中プロジェクトは1万件を超え、5GのIoT端末接続台数は40万台から3000万台超に増加した。
今年1~7月の通信業務収入は1兆354億元で前年同期比3%増加。IPTV、インターネットデータセンター、ビッグデータ、クラウドコンピュータ、IoTなどの新興業務の収入は2584億元に達し、前年同期比11%増加した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年9月26日