国家管網集団が18日に発表した情報によると、中国の重要なエネルギー大ルートである中ロ東線天然ガスパイプラインの全線が竣工し、稼働前の最後の準備段階に入った。
記者は江蘇省南通市の中ロ東線天然ガスパイプラインの施工現場を訪れた。直径1.5メートル弱の2本のパイプが溶接され、5000キロ以上の中ロ東線天然ガスパイプラインの全線が竣工した。
中ロ東線天然ガスパイプラインは北の黒竜江黒河から南の上海に至る、中国4大油ガス戦略ルートの重要な構成部分だ。全線は北区間、中央区間、南区間に分けて建設される。南区間は河北永清から上海に至る。全長は1509キロで、うち新たに建設される安平―泰興区間と南通―甪直区間は1243キロ。安平―泰興区間は2022年に稼働開始した。今回竣工したのは中ロ東線の南通―甪直区間であり、中ロ東線の最後に残された区間でもある。
中ロ東線の黒竜江黒河―江蘇泰興の各区間が現在、次々と稼働開始している。今年の年末までに全線貫通する見通しだ。現在まで中ロ東線は780億立方メートル以上の天然ガスを安全かつ安定的に輸送している。
口径が大きく、圧力が高く、ガス輸送量が多い。中ロ東線は多くのデータで世界一と言える。
中ロ東線天然ガスパイプラインは、中国が初めて1422ミリ特大口径と12メガパスカル高圧等級を採用した長距離輸送天然ガスパイプラインだ。計算によると、12メガパスカルの圧力の場合、長さ1メートルのパイプライン区間のガス容量は250立方メートルで、3人家族の年間消費量に相当する。
パイプラインの全長は5111キロ。北は黒竜江省黒河市から始まり、9省・自治区・直轄市を経由し、南の上海に至る。うち新設パイプラインは3371キロで、鋼鉄総使用量はエッフェル塔280基分に相当する。
パイプラインの設計上の輸送量は年間380億立方メートルで、単一としては輸送量が世界最大の長距離輸送天然ガスパイプラインだ。全線貫通後は毎年、東三省、京津冀、長江デルタなどに380億立方メートルの天然ガスを安定的に供給できる。
都市部の1億3000万世帯の年間ガス消費量を賄い、CO2排出量を毎年1億6400万トン、二酸化硫黄排出量を毎年182万トン削減する。中国のエネルギー消費構造の最適化、発展モデルのグリーンなモデル転換の促進、「ダブル炭素」の目標達成の後押しに対して重要な貢献を成し遂げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年11月19日