トランプ米大統領はこのほど大統領令に署名し、輸入車への25％の追加関税を実施した。投資家がこの情報に速やかに反応し、自動車株が投げ売りされた。ロイター通信は、「追加関税計画は自動車貿易及びサプライチェーンを覆し、消費者と投資家に不確実性をもたらし、かつアジアから米国に至る世界自動車メーカーの株価に大打撃を与える」と伝えた。

米紙「ワシントン・ポスト」は、「今回の世界の自動車への追加関税は、トランプ氏の大統領就任から2カ月余りに渡る一連の関税戦争のさらなる重大エスカレートで、国際貿易体制に向けられた直接的な打撃だ」と伝えた。

欧州自動車部品工業会（CLEPA）は27日に発表した声明で、「関税は米国の自動車輸入だけでなく、さらに米国本土で生産し海外市場に輸出する完成車メーカーにも影響が及ぶ」とした。

自動車はカナダにとって石油に次ぐ2位の輸出品だ。カナダ自動車部品工業会（APMA）のフラビオ・ボルぺ会長は、「米国の自動車関税は業界全体に不確実性をもたらす。カナダだけでなく、米国の投資家も今後続く関税の脅威に怯えている」と述べた。

ホンダは4月より米国工場が必要とするハイブリッド車用バッテリーの輸入を停止し、トヨタが米国国内で生産するバッテリーに変更することを決定した。日本メディアは、「自動車関税は北米市場のサプライチェーンの根幹を揺さぶるだけでなく、米国への輸出停止により日本車メーカーの経営の圧力がさらに増す」と伝えた。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2025年4月1日