中国政府は高齢者の生活の質向上に注力し、そのための目標とロードマップを策定している。その中では、人工知能(AI)が重要な位置を占めている。仏紙「Le Petit Journal」が5月25日付けで報じた。
意外なことに、中国の高齢者層はすんなりとAIを受け入れている。上海の複数の高齢者施設では「DeepSeek」講座が開講され、高齢者たちはそのロゴにちなんで親しみを込めて「クジラちゃん」と呼んでいる。入居者たちはそれを利用し、健康相談や資産管理の助言を求めたり、単純に「AI孫」として会話を楽しんだりしている。深圳の某施設ではロボットが高齢者の日常生活に不可欠な存在となり、将棋の対戦相手や介護支援を行う。成都の施設では、介護ロボットが毎朝、高齢者を起こし、最新の天気予報を報告し、スケジュールを伝える。在宅高齢者もAIサービスを積極的に活用しており、音声操作での天気確認から、「クジラちゃん」に料理レシピを求めスマートTVで太極拳を学ぶなど、日常生活を快適にする多様な機能を駆使している。
中国の研究者は、「ロボットは単なる作業機械ではなく、AI家族の一員になりつつある」と指摘する。将来的には、感情の変動検知、健康リスク予測、自律的なケア提供が可能な次世代ロボットが普及すると予測されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年5月30日
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