還元剤や吸着剤、触媒を一切添加することなく、油水系を適度に加熱するだけで、界面に自然発生する微小水滴によって廃液から効率的に金を回収する技術が開発された。中国石油大学(華東)への15日の取材によると、同大の操応長教授と遠光輝教授のチームが、米スタンフォード大学の研究者と共同でこの画期的な研究を成し遂げた。その成果はこのほど、国際学術誌「米国化学会誌(JACS)」に掲載された。科技日報が伝えた。
研究チームは、これまでの地質流体の研究で、高温条件下の油水界面で反応活性を持つ微小水滴が大量に生成されることを発見。これに着想を得て、「これらの微小水滴が持つ化学的作用を利用するだけで、成分が複雑な廃液から金を選択的に抽出できるのではないか」という大胆な仮説を立てた。
そこで研究チームは、熱駆動型の油水界面反応システムを構築。適度な加熱によって、油水界面には直径5〜50マイクロメートルの微小水滴が生成され続ける。これらの水滴は、高い酸化還元活性を持つマイクロリアクターのように機能し、高活性電子、水素ラジカル、ヒドロキシラジカルなどの活性物質を生成し続ける。これにより、還元剤や触媒、吸着材を加えることなく、溶液中の金イオンを単体の金へと還元し、さらに微小水滴同士の併合・成長によってミリメートルサイズの金粒子を形成することが可能となった。
研究ではさらに、界面で生成される微小水滴が金を選択的に回収する化学的メカニズムも明らかになった。実験では、複雑な王水廃液と電子廃棄物の浸出液からの金の回収率がそれぞれ98.5%と97.0%に達した。加熱・冷却のサイクルによって回収時間をさらに短縮でき、油相を循環使用しても回収効率は90%以上を維持した。スケールアップ実験では、500ミリリットルの金含有浸出液を処理して0.5657グラムの固体生成物を得た。その金の純度は99.4%に達しており、複雑な酸性廃液から環境に優しい方法で貴金属を回収する技術として、高い応用可能性を持つことが示された。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年7月17日
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