大規模AI(人工知能)モデルが文章を理解・生成するための最小単位「Token(トークン)」は今、金融サービスシーンに加速度的に浸透しており、与信判断の参考指標の1つにしている銀行もある。最近、複数の銀行が「トークンローン」商品を次々に打ち出し、従来型の担保を十分に持たない軽資産のハイテク企業に資金調達の新たな可能性を切り開いた。
浙江省温州市の温州金酷網絡科技有限公司は最近、過去のトークン決済データ、演算能力調達契約、川下の業務受注状況、独自の知的財産権などに基づいて、農業銀行から20万元(1元は約23.2円)の融資を受けた。この資金の用途は演算能力の調達に限定され、企業の資金繰りの必要性を満たすものとなる。
同社の責任者の葛斌斌氏は、「当社が独自開発したインタラクティブ映像創作プラットフォームは普及と利用が進んでおり、毎月のトークン呼び出し量も増加し続けている。演算能力の調達では先払いが求められるが、当社が実施する川下のプロジェクトでは代金回収までに一定の期間があるため、この融資によって資金のミスマッチという悩みが軽減された」と述べた。
デジタル経済のうねりの中で、演算能力はAI企業の生産要素の中核となり、トークンの消費量も急速に増加している。国家データ局がまとめたデータによると、中国の1日あたりトークン呼び出し量は3月に140兆を突破し、2年前の1000倍以上に達した。
旺盛な演算能力需要の裏側で、AI企業の資金調達難が日増しに顕在化している。ここ2年間、多くの銀行がAI企業向けに「トークンローン」などの融資商品を開発し、トークン消費量、演算能力サービスの契約状況、業務受注状況などのデータを与信判断の指標に組み込み、工場や設備など実物を担保としてきた従来の融資におけるリスク管理の常識を覆した。
「担保や財務諸表を見る」から「演算能力やトークン使用量を見る」へ。多くの銀行で「トークンローン」の導入ペースが加速している。
注目されるのは、取材に応じた複数の銀行が、「トークンをどれくらい使用したかによって融資額を決定する」のではなく、演算能力の契約状況や売掛金などのデータを多角的に照合・確認するとともに、企業の経営状況、財務状況、信用情報などを総合的に検討して与信限度額を決定するとしていることだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年9月4日
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