国産高速列車には、随所に「人に優しいデザイン」がなされている。たとえば7号車の乗降ドアはほかの車両より一回り大きく設計されている。これは障害のある人が乗り降りしやすいようにと配慮したためだ。
各車両の両側にあるガラス窓は特別製で、太陽の光を受けると発色する。関係者の話によると、窓は安全ガラスでできており、緊急時には窓近くに設置された先端の尖ったハンマーで壊して避難できるようになっている。特殊な材質のため、破砕しても切り口でけがをしない。
各車両にはトイレが3つあり、普通の男性用・女性用のほかに、おむつ替えベッド付きトイレがある。ベッドは壁に設置され、手前に引くと倒れる仕組み。真ん中が少しくぼんでおり、ここに赤ちゃんを寝かせておむつ替えができる。便座は暖房便座が採用され、冬の旅行中も冷たくなく快適だ。
トイレの向かい側には、病気の人に対応する「多機能室」がある。壁に折り畳みベッドが設置されており、病気の時はここで休むことができる。枕元には点滴柱が設置されている。定員は病人1人と医師1人。
上海南駅発・杭州行きの国産高速列車「N521号」は、出発から1時間半後の午前10時に杭州に到着した。今年4月に予定される鉄道第6次高速化が実現すると、上海から杭州までの所要時間は、現在の約半分に短縮される見込みだ。
「人民網日本語版」2007年1月29日