中国科学技術大学はこのほど、国産高性能中央処理装置(CPU)チップ「竜芯2F」を採用した中国初のスーパーコンピューター「KD-50-I」の開発に成功、中国科学院(科学アカデミー)の王守覚・院士が主任を務める専門家委員会の審査を昨年12月26日に通過した。「中国青年報」が伝えた。
スーパーコンピューターとはテラフロップス級の計算能力を持つ超高性能コンピューターのこと。これまで中国で開発されたスーパーコンピューターでは、コンピューターの心臓部分であるCPUに外国製チップ(IBM、Intel、AMDなど)が使用されていた。国産CPUチップを利用したスーパーコンピューターは今回が初めてとなる。
新たに開発された「KD-50-I」のCPUには330個以上の「竜芯2F」チップがはめこまれ、最大処理能力は1テラフロップスに達する。先進的なシステムを備え、高密度ノード設計技術を利用、華為技術有限公司の開発した1ペタ(10の15乗)バイトのイーサーネット・スイッチャーが使われている。大きさは家庭用冷蔵庫ほど、消費電力は6千ワット以下、製造コストは80万元以下を実現。高い処理能力を持ち、複雑な計算を必要とする教育や研究の分野での応用が予定されている。
「人民網日本語版」2008年1月14日
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