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趙啓正への評価
発信時間: 2009-02-20 | チャイナネット

◆李肇星:全国人民代表大会(全人代)常務委員、全人代外事委員会主任、元外相

厳密、あるいは厳密に言わなくとも、大差はないだろう。「報道官」というのは、「人間」ではなくて、情報を公表、立場を具体的に説明する一種のメカニズムだ。同時に、一国の報道官はまた、すべての分野に比較的通じた公民、また多くの同胞や外国人に受け入られるような友人でなければならない。私が見るに、趙啓正は両方を備えた理想的な人物である。

 

◆北京のイメージ大使

『アジアウイーク』 00年9月22日

北京出身の趙啓正は98年、北京に転勤し、国務院新聞弁公室の責任者となり、中央政府の主要な報道官となった。記者たちは、新聞弁公室を引き継いで以来、政府情報の公表の方法に大きな変化が生じたことに気づいた。彼は記者会見の回数を倍増しただけでなく、中央の官僚に記者たちにより多くの利便性を提供するよう促した。さらに、例えば、公式な談話でなければ発表しないなど、西側の手法を採り入れた。また記者会見で英語をしようする制度を復活させた。

 

◆楊正泉:中国人権発展基金会常務副会長・中国人権研究会副会長

趙啓正の講演、談話、文章はいずれも鮮明な個性を持ち、それが彼の芸術的特色となっている。それは経歴と関係がある。98年4月、国務院新聞弁公室の主任に就いたが、それ以前は原子力物理を学んでおり、実際を重視し、科学を重視する学風を身につけていた。後に、長年にわたって上海市副市長と浦東新区管理委員会主任を勤め、毎日、外国の各界人士と交流し、国際活動に参与し、実際的な対外宣伝の仕事をした。彼は外国人を熟知しており、外国人との交友を好み、また長けており、話は実務的で、いかに効果的に彼らと対話するかを心得ていた。敏捷に反応し、相手の話しの要点をすぐに捉え、返す切り口を正確に探し出し、相手が最も受け入れやすい方法で対話をする。彼は一種独特の「飛躍的」な思考方法を持ち、最も重要かつ最も特色ある事実を捉えることがうまく、最も必要かつ最も話すべきことを話し、範囲の広さは求めない。彼はイメージ思考や逆方向思考に長けている。言葉の表現には含蓄があり、簡潔で明快、ユーモアに溢れ、自分の言葉を話すのを好み、官僚的な言葉や常套句は非常に少なく、決まった表現方法も少なく、容易に相手を説得させて感動させる。こうした特色が上記の談話の中に多少見られる。彼の言葉はまるですらすらと出てきたかのようで、リラックスして自由自在であり、表現は軽くとも、その背後にむしろ重みがある。話しをするたびに深く構想し、大量の資料を収集して確認し、推敲を繰り返す。彼は勤勉な人であり、多年にわたって大量の資料カードを蓄積し、個人のデータバンクを持っている。

 

◆周樹春:新華社総編集長

聴衆や読者はきっと、話す者の心の中から流れ出てくる誠実さと率直さが一種の強烈な衝撃を生むのだと感じているだろう。自らを感動させてこそ、他者の心を打つことができる。もちろん、どんな対外宣伝であれ、いずれも特殊な心を交わす論理の過程であり、より挑戦的な説得と被説得を備えた過程でもある。これにはロジックという力が必要だ。ロジックによる攻勢を有効に展開するために、演説者は先ず、被説得の対象が恐らく自らの観点を受け入れるという一種の仮説を「説得」の起点にすることはせず、同時に彼らの理性的な判断能力を信じるという一種の推定を「説得」の終点としていることが見て取れる。これがまさに我々が対外宣伝の中で人心を征服するために講じるべき戦略的姿勢である。

(文中敬称略)

 

「チャイナネット」2009年2月20日

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