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漢字が「孤児」から「寵児」になるまで
発信時間: 2009-07-03 | チャイナネット

文=邱立本(『亜州週刊』編集長)

 

漢字はかつてアジアの「孤児」だった。100年、中国、日本、韓国、ベトナムには成功を心から求めていた改革派たちがいた。彼らは国が順調に発展しないのは漢字だと恨み、西洋を学び文字を変えれば近代化することができ、書くのも覚えるのも難しい漢字は近代化の障害物にすぎないと考えられた。

そのためベトナムと韓国は基本的に漢字を止めて表音文字を使い、日本は漢字と表音文字のひらがなを合わせた。中国では「鞭打たれる子供」のようで、中華民族の一切の災難は漢字のせいにされた。

台湾で60年代から70年代にかけてコンピュータが登場した時、ある学者は英語を使うだけでコンピュータ時代を生きることができると豪語。そして中国語は使われなくなりコンピュータの世界から淘汰される運命だと予言した。

英語の入力より速い漢字

しかしパソコンの登場は、漢字に新しい生命を与える。様々な漢字を打ち込むソフトが開発され、複雑で難しいと思われてきた漢字は、簡単な入力方法で難しい漢字さえも打ち込むことができるようになった。香港でよく使われている字形で入力する方法は、画数が多ければ多いほどより速く入力できるという優れものだ。

中国語のピンイン(表音文字)による入力法も新しい機能が登場し、様々な知能的な機能も加わった。また発音するだけで漢字を入力する機能も開発され、速さは1分間に100字以上。これはすでに英語での入力速度を超えている。

歴史の文化や内包を入力

日本でも日本人の「漢字恐怖症」を取り除き、簡単に漢字を入力できるようになった。

コンピュータは漢字を変え、漢字はコンピュータを変えた。もしかしたら若い世代は再び毛筆で漢字を書くことはなくいかもしれない。数千年の歴史の文化や内包は瞬く間に指で入力され、ショートメールや電子メールとして頻繁にやり取りされている。

テレビや映像、音声が氾濫する今、より多くの人が文字に戻り、文字を打ち込んでお互いに情報を伝え、電話で話せなかったことを文字で表す。100年前にアジアの「孤児」だった漢字は、世界の「寵児」として広くて使われるようになった。

 

「チャイナネット」 2009年7月3日

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