「南中国海北部神狐海域メタンハイドレートのボーリング調査結果報告」がこのほど最終審査を通過した。同報告によると、南中国海北部の神狐海域でボーリング調査を行ったところ、11カ所で「燃える氷」と言われるメタンハイドレートを確認、埋蔵量は約194億立方メートルに上る見込みだ。「科技日報」が6日に伝えた。
中国は2008年11月と2009年6月にそれぞれ青海省天峻県木里鎮の永久凍土地帯でメタンハイドレートのサンプルを取得している。これにより中国は、カナダ、米国に続く、陸上での採掘でメタンハイドレートを取得した第3の国となった。
国土資源部の張洪濤総工程師は、「永久凍土地帯でメタンハイドレートの取得に成功したことは、中国の今後のエネルギー利用にとって非常に重要だ。新中国成立後、大慶油田の発見により中国は石油不足を解消した。メタンハイドレートは『ポスト石油時代』における重要な代替エネルギーであり、今回の発見はある意味で、当時の大慶油田発見に匹敵するほどの意義を持つ」と述べる。
中国地質科学院鉱物資源研究所の祝有海研究員は「中国による2回にわたるメタンハイドレート発見は、採掘技術の開発を大きく促進した。しかしメタンハイドレートをいつごろ実際に採掘できるようになるかは現在のところまだ未定だ。関連の業務は少しずつ推進されている。ただし、試験的な採掘はすぐにでも開始できる予定で、ここ数年以内には行われるだろう。陸上に比べ、海上での採掘は未知の要素が多いため、海上でのメタンハイドレート採掘は難度が高い。世界的にも、まずは陸上での採掘を先に行っており、中国も例外ではないだろう」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年1月7日