国連:アジア太平洋地域の児童虐待による損失は2090億ドル

国連:アジア太平洋地域の児童虐待による損失は2090億ドル。

タグ: 児童虐待,損失,暴力犯罪

発信時間: 2015-06-06 09:46:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国連児童基金が先ごろ発表した研究報告書によると、児童虐待によるアジア太平洋地域諸国の経済損失は2090億ドルに達する。これは当該地域のGDPの2%にあたる。

同書はアジア太平洋地域における児童虐待の代価についての初めての国連報告である。世界の専門家グループによって作成された。調査方法はかつてオーストラリアとアメリカで行われ、検証されたもの。

国連児童基金の地域担当であるダニエル・トゥール氏は、「児童虐待が道義的に過ちであることは周知されており、必ず禁止されなければならない。今回の研究では、もしこの行為が制止されなければ、国家や社会に大きな経済損失をもたらすことを示している」と述べる。

同報告によると、児童の精神的虐待によってもたらされる損失は659億ドルにも上る。身体的虐待や性的虐待、ネグレクト、家庭暴力の目撃、虐待による死がもたらす損失はそれぞれ396億ドル、399億ドル、324億ドル、310億ドル、5億ドルだった。

児童虐待がもたらす経済的社会的影響は、医療システムの負担をさらに増加させ、身体的障害や死に至らしめ、暴力犯罪の悪化などにつながる。虐待を受けた児童は、積極的に社会に貢献する社会人なるまでの成長が遅れてしまう。児童たちを抱える国家も、子供たちが正常に成長することで得られるメリットを受け取ることができなくなってしまうと指摘する。

また国家収入の低い国家では、35%の男性が身体的虐待を受けたことがあり、22%の女性が性的虐待の経験を持つ。国家収入の多い国家では、42%の女性が精神的虐待を受けた経験があり、32%の男性が家庭内暴力を目撃したことがあるとしている。

さらに中国でのデータを見ると、3~6歳の児童を持つ家長の67.1%が精神的虐待を自分の子供にしている。25都市における3~6歳の28%がネグレクト経験を持つ。

フィリピンでは、小学6年生の35%が両親の喧嘩を目撃している。マレーシアでは小学2年生の22%が様々な形式の虐待を受けており、うち3%が身体的、性的、精神的虐待かネグレクトの経験を持つ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月6日

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