中国科学院西双版納(シーサンパンナ)熱帯植物園古生態チームの周浙昆研究員、蘇涛副研究員、および協力者らによる、世界最古のクルミの化石発見に関する論文がこのほど、英国の電子ジャーナル「Scientific Reports」に掲載された。この化石は今から260万年前のもので、「昆明桃」と名付けられた。昆明桃の発見は、クルミの起源が中国という説の有力な証拠になった。光明網が伝えた。
この化石は現代のクルミに非常に似ており、かつ内果皮の上部が尖っている。内果皮の表面には、深い溝や穴がある。科学鑑定の結果、この化石は今から約260年前のものであることが分かった。また現在栽培されているクルミの実は昆明桃と比べ、形態のより豊富な多様性を持ち、やや大きめだ。これはその後の栽培の選択により、異なる品種が生まれたためと思われる。
周氏は、「西洋人はクルミの起源はペルシアと考えていたが、19世紀以来多くの国内外の科学者が、クルミの起源は中国だと判断している。昆明桃の発見は、クルミの起源は中国という観点に、新しい有力な証拠をもたらした。昆明桃の発見は、更新世のホモ・エレクトスとホモ・サピエンスが中国の南西部に移る前に、同地域にすでにクルミが分布していたことを意味する。古代人は野生のクルミを食べていたが、その後の長期に渡る栽培より、現代のさまざまな品種が生まれた」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月5日