宿坊にある枯山水
東京から飛行機で大阪関西国際空港に向かい、そこから自動車で2時間強、山道を走って到着した。現在、高野山には全部で117の寺があり、約700名の僧侶が住んでいる。52の寺には、旅行客に宿を提供する「宿坊」がある。記者が泊まったのは、金剛峰寺そばの「蓮華定院」で、ご主人は金剛峰寺の宗務総長である添田隆昭氏だった。
ウェブサイトの紹介によると、「蓮華定院」の宿泊費は1泊9000円~1万5000円で、東京繁華街でビジネスホテルに泊まる値段とほぼ同じ価格となっている。室内には洗面所がなく、お手頃価格とは言いがたい。しかし宿坊に入ると、その環境に驚く。緑に囲まれた日本庭園と枯山水が眼前に広がるからだ。宿坊は高低起伏があり、閑静で、設えが整っており、全てが絵になっている。