中国航天科技集団公司が6日に発表した情報によると、中国の宇宙機打ち上げ回数は2016年に初めて20回を突破し、うち15回が重大任務もしくは初の打ち上げとなる見通しだ。中国新聞社が伝えた。
「長征シリーズ」ロケットは、2015年末までに222回打ち上げられた。同社の2016年初の業務会議で発表された情報によると、今年は通年で20数回の宇宙機打ち上げが計画されている。うち有人宇宙飛行事業では「長征7号」ロケットの初の打ち上げ、有人宇宙船「神舟11号」、宇宙実験室「天宮2号」の打ち上げを実施する。また、「長征5号」ロケットが初めて打ち上げられるが、これは月探査プロジェクトの今後の任務の推進、宇宙ステーション打ち上げ計画の実施に対して重要な意義を持つ。注目を集めている海南文昌衛星発射場も2016年に、長征5号、7号の初の打ち上げでデビューを果たすことになる。
また北斗衛星測位システムは、2基の北斗衛星の打ち上げ任務を遂行し、地域測位システムの安定稼働を保証する。国家国防科技工業局重大特別プロジェクトセンター長、高分解能衛星特別プロジェクトチーフデザイナーの童旭東氏は、「地球観測衛星の高分3号と5号を2016年に打ち上げる。前者の分解能は1メートル級で、後者には高スペクトルカメラが搭載されるほか、多くの大気環境・成分探査設備が搭載され、大気中の汚染物質を間接的に観測できる可能性がある。2020年までに、先進的な陸地・大気・海洋の地球観測システムを構築する」と話した。
2015年の宇宙事業では、多くの科学衛星が姿を現した。中でも、酒泉衛星発射センターから打ち上げられた、暗黒物質粒子探査衛星「悟空」は最も注目を集めた。「悟空」のような科学実験に特化した多くの衛星が、今後1年間に渡り数多く登場する。その中には量子科学実験衛星、帰還型科学実験衛星「実践10号」、硬X線変調望遠鏡衛星などが含まれる。中国人はこれらの科学衛星を通じ、宇宙探査の手を宇宙のより奥深くに伸ばせるようになる。
「人民網日本語版」2016年1月8日