いま最も流行っているスマホゲームと言えば、「ポケモンGO」だ。このゲームは拡張現実(AR)技術、携帯電話のGPS、グーグルマップ、カメラなどの機能を使い、現実とゲームを一体化させる。プレイヤーは見慣れた道、草むら、建物から、「モンスター」を捕まえることができる。
ポケモンGOは世界的に大流行しているが、多くの安全問題が生じている。このほど、変わったニュースが相次いで報じられている。一部の国では政府が対策を講じ、流行の熱を下げようとしている。
【ゲームにハマって抜け出せない】
ポケモンGOは任天堂と米ソフト開発会社「Niantic」が共同開発。1990年代に発売されたゲームの最新作だ。
今月21日、米ニュージャージー州の女性が墓地でポケモンを探していたところ、木から下りられなくなり「911番通報」を余儀なくされた。
フロリダ州の公園で同日、閉園時間が過ぎたのにプレイヤー150人が集まった。警察は現場に駆けつけ追い払う際に、公園を離れようとしなかった20歳の男にスタンガンを使い逮捕した。カナダ人の少年2人も同日、ゲームに夢中になりすぎ国境を越えて米国に入った。2人は短期間の拘束後、解放された。
さらにそれ以前に、フランス人男性がポケモンを探し、インドネシア西ジャワ州チレボンの軍用地に侵入し、拘束された。その後、故意に侵入したわけではないことが分かり、解放された。
ポケモンGOは米国務省の記者会見を混乱させた。ある記者がこのゲームをプレイしたからだ。ジョン・コビー報道官は報告を中断し、記者に「ピカチュウ」は捕まったかと質問した。記者が「いえ、電波が悪いので」と答えた後、報告が再開された。
【安保を強化】
あまりにも多くの人がゲームに夢中になり、危険な事態が続発している。そこで各国は警告を出し、夢中になりすぎて安全リスクを招くことに警戒を強めている。
フランスの警察当局は同国でのリリース前に、ツイッターを使い「車の運転中にポケモンGOをプレイしないこと」「歩行者も特に注意すること」と警告していた。
日本政府も正式リリース前に、子供向けに注意喚起を行った。自転車運転中に遊ぶなど、ポケモンGOの潜在的な安全リスクについて警告した。
正式リリース前、日本の世界遺産「富岡製糸場」は注意看板を設置し、観光客の立ち入り禁止区域を示した。さらにゲーム中に周囲の観光客との衝突を避けるよう促した。また2ヶ所の神社は、境内でのプレイを禁止した。
安全リスクのほか、ポケモンGOは一部の国で厳しい取り締まりの対象となっている。AFP通信によると、情報漏えい防止のためインドネシアの公務員は勤務中のプレイを禁止された。
米インディアナ州の動物愛護団体は、さらに変わったアイデアを出し、保健所に収容されている犬と散歩するようプレイヤーに呼びかけている。プレイヤーは犬の散歩により歩行者から馬鹿にされることを防ぎ、さらに保健所の犬の健康を促進できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月25日