AI化:AIがメディア業に侵食
「AIとメディアの未来」検討会が先日、北京で開催された。合わせて、新華社国家高級シンクタンクのメディア戦略研究センターおよび新華網融未来研究院の共同編纂による「AI編集部発展報告」も発表された。
同報告によると、メディアは現在、ニュース編集部のAI(人工知能)化が加速しているという。AI技術を基に、人間と機械の合作を特徴としながら、コンテンツの生産や伝達効率の向上を目的とするAI編集部は、今後のメディア実務の発展潮流となるものである。
EMC社のグローバル副総裁の周西柱氏は、AIは数十年の研究を経て、現在爆発的に発展している技術だと述べる。新華社製品研究院の李俊副院長は「もし伝統メディアがAIの発展潮流にキャッチアップしなければ、技術変革の波に埋没してしまう」と発言し、会場は議論に沸いた。
流行の技術となったAI。しかし万能なわけではない。参加者の1人は、AI技術は初歩的な水準にあり、冷静に客観的に考えるべきだとした上で、より多くの観点から判断していくべきだと述べた。ソフトウェア研究院の周明氏と奇虎360科技公司の程斌氏らは、現段階のAI技術でのメディア産業への応用は、慎重かつ楽観的態度で臨むべきだと考える。一方で、多くのメディアや企業は現在、様々なコンセプトを打ち出し、未来の技術だとして様々なことを煽り立てていると指摘する。TRS社の施水才CEOは、AIのメディア産業への応用は、流行を追いかけるものであってはならず、深化を重ね、更新を重ねていくべきであると述べる。百度の趙世奇氏は、AIは表舞台の大スターではなく、縁の下の力持ちのような存在だと指摘。短期的に見てAIは真に深みのある文章を書くことはできず、高品質なコンテンツはやはり権威的メディアに頼ることになると述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月4日
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