人工知能、囲碁で人類に勝利 人類の知能の「危機」?

人工知能、囲碁で人類に勝利 人類の知能の「危機」?。

タグ: 人工知能 囲碁 アルファ碁 マスター

発信時間: 2017-01-15 08:56:45 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

囲碁界では新年早々、驚くべき世紀の大戦が演じられた。2016年12月29日から、ハンドルネーム「マスター」を名乗る正体不明の謎の棋士が、囲碁界の名棋士らへの挑戦を展開したのである。これまで誰にも知られていなかったこの無名の達人は、わずか7日間で囲碁界のトップ棋士らを次々と負かし、最終的には60勝0敗1分の戦績を収めた。引き分けとされた局も、相手のネットが落ち、再接続できなかったためだという。「マスター」の勝利した相手のリストには、世界ランキング1位の柯潔、世界大会優勝者の朴廷桓、日本囲碁界の第一人者の井山裕太、さらには棋聖の聶衛平も含まれている。

「マスター」はその後、囲碁人工知能「アルファ碁」の進化版だったことが明らかにされた。人類の誇りであった頭脳スポーツの囲碁がついに、アルファ碁の前に完敗を喫したことは、人類最後の知能の尊厳が足蹴にされたもののようにも見える。だがアルファ碁は、囲碁を覚え、囲碁によって人類史上最も偉大な棋士らを破っただけでない。自己学習の能力によって囲碁を開拓し、囲碁の「真理」へと通じる扉を人類に開いたとも言える。

人工知能元年とされる2017年、アルファ碁現象は決して例外的現象ではないだろう。人工知能が進歩・発展する中、囲碁はその始まりにすぎない。人工知能ロボットはすでに、経済系のニュース記事と戦場のニュース記事を執筆している。自己学習能力を通じて、人工知能が人類の感情表現の仕方を覚える日も近いとされる。将来は、会計業や絵画・音楽制作、建築設計など、人類の魂やアートの頭脳労働とされてきたあらゆる分野が、人工知能によって攻略される可能性もある。

人工知能業内の関係者の予測によると、100年後には、人類の99%の知的労働と100%の肉体労働が人工知能によって代替されることとなる。人工知能はすでに多くの「人とマシンとの大戦」の中で強大な支配力を示している。囲碁という重大分野でのブレークスルーを経て、人工知能は今後、人類の知恵に対してさらなる挑戦を投げかけることになるだろう。

「ディープ・ブルー」がチェスの名人を破った頃、囲碁の棋士らはまだ大胆にも、「どんどんやって来い。人工知能が囲碁で人類を負かすことはできない」と放言していたものだ。だがわずか十数年の挑戦で、囲碁での人工知能の勝利は現実となってしまった。人工知能の歩みはこれからもとどまることはない。人工知能の勝利はある意味では、自己の大脳の限界を突破した人類の成果とも言える。人工知能の開発者もまた人類だからである。人工知能は今後、ますます多くの分野で人類の生活を変えていくだろう。人類社会に対する人工知能の挑戦は今や、フィクションの世界から現実生活へと入り始めているが、その結果が吉と出るか凶と出るかはまだ誰も分からない。アルファ碁は、人類の知的能力の優位性を損なったと見える一方で、人類に対して囲碁の新たな扉を開き、「真理」へのさらなる接近を可能とした。人工知能は、人類が再び大きな進歩を実現し、新たな世界へと歩んでいくためのカギとなるかもしれない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月15日

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